「RTX4080Superが新しく発売されたけど、既存のRTX4080と何が変わったの?」って人向けのページです。
グラボを選ぶとき、似たようなグラボとの違いがよくわからないという人は多い。
このページでは、RTX4080Superの性能をRTX4070Ti SuperやRTX4080、RTX4090と比較している。
このページを読めばRTX4080Superがどんな性能で自分に合っているかどうかを判断できるだけでなく、RTX4080Super搭載のゲーミングPCまで知ることができる。
RTX4080Superは4Kゲーミングとクリエイティブ向けグラボ
RTX4080S | RTX4070Ti S | RTX4080 | RTX4090 | |
---|---|---|---|---|
アーキテクチャ | Ada Lovelace | Ada Lovelace | Ada Lovelace | Ada Lovelace |
GPUコア | AD103 | AD103 | AD103 | AD102 |
プロセス | 5nm | 5nm | 5nm | 5nm |
CUDAコア | 10240基 | 8448基 | 9728基 | 16384基 |
RTコア世代 | 第3世代 | 第3世代 | 第3世代 | 第3世代 |
RTコア | 80基 | 66基 | 76基 | 128基 |
Tensorコア世代 | 第4世代 | 第4世代 | 第4世代 | 第4世代 |
Tensorコア | 320基 | 264基 | 304基 | 512基 |
ベースクロック | 2.29GHz | 2.34GHz | 2.21GHz | 2.23GHz |
ブーストクロック | 2.55GHz | 2.61GHz | 2.51GHz | 2.52GHz |
メモリ | 16GB | 16GB | 16GB | 24GB |
メモリタイプ | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6X |
メモリクロック | 23Gbps | 21Gbps | 22.4Gbps | 21Gbps |
メモリバス幅 | 256bit | 256bit | 256bit | 384bit |
メモリバス帯域 | 736GB/s | 672GB/s | 716.8GB/s | 1008GB/s |
TDP | 320W | 285W | 320W | 450W |
推奨電源 | 750W | 700W | 750W | 850W |
RTX4080Superはハイクラスグラボであり、4K最高設定で60fps以上を出せるほどの性能だ。
ゲームだけでなくクリエイティブ用途にも対応できる。16GBのGPUメモリによって、大抵のクリエイティブ用途を快適にこなせる。
弱点としては、他グラボと比べたときの魅力が少ないことだ。RTX4080との性能差がほぼない一方で、RTX4090との性能差が非常に大きい。
とはいえ、BTOでは既にRTX4080からRTX4080Superに置き換わっていることが多く、自作の場合も価格がほぼ同じなので、さほどデメリットにならない。
4Kゲーミングを目指すヘビーゲーマーや、16GBのメモリを使用する高度なクリエイターにとって、RTX4080Superは良い選択肢になる。
4K性能を押し上げる「フレーム生成」
RTX4080Superは「フレーム生成」によって高いフレームレートを出せる。
フレーム生成とはRTX40シリーズで使える機能で、AIによってフレームを補完することで、フレームレートを飛躍的に上昇させることができる。
ただしAIによる学習が必要なので、対応済みのゲームでしか使用できないという欠点はある。
フレーム生成はWQHDや4Kといった高解像度で特に役に立つ機能なので、RTX4080Superとの相性は非常に良い。
2基のNVENCによって動画エンコードが得意
RTX4080Superには、動画エンコードを担当するNVENCが2基搭載されていて、デュアルエンコードが可能だ。1基のシングルエンコードと比べると、理論上は2倍の速度でエンコード可能となっている。
RTX4070Super以下のグラボには1基のNVENCしか搭載されておらず、動画編集メインのクリエイターはRTX4070Ti以上のグラボを選ぶメリットが大きい。
RTX4080Superの性能ベンチマークを比較
RTX4080S | RTX4070Ti S | RTX4080 | RTX4090 | |
---|---|---|---|---|
3DMark | 28492 | 24400 | 28190 | 36489 |
割合 | 100% | 86% | 99% | 128% |
※引用:https://benchmarks.ul.com/
3DMarkでは、RTX4080SuperとRTX4080はほぼ同じスコアとなった。
少なくともRTX4080SuperはRTX4080とRTX4090の間を埋めるグラボではなく、RTX4080からわずかにアップグレードしただけだ。
同じく発売されたRTX4070SuperやRTX4070Ti Superと違って、RTX4080Superのアップグレード幅は小さい。
RTX4080Superのゲーム性能を比較
- WQHD性能を比較
- 4K性能を比較
WQHD性能を比較
RTX4080S | RTX4070Ti S | RTX4080 | RTX4090 | |
---|---|---|---|---|
Cyberpunk 2077(RT) | 57 | 51 | 56 | 71 |
Hogwarts Legacy | 101 | 91 | 95 | 110 |
God of War | 168 | 141 | 163 | 209 |
Red Dead Redemption 2 | 111 | 96 | 107 | 136 |
The Last of Us Part 1 | 114 | 103 | 107 | 129 |
平均 | 110.2 | 96.4 | 105.6 | 131.0 |
割合 | 100% | 87% | 96% | 119% |
※CPUはRyzen7 5800X3D、WQHD最高設定
RTX4080SuperのWQHD性能は非常に高い。かなり重いゲームの最高設定でも100fpsを超えている。
レイトレーシングを有効にしたCyberpunk 2077で60fpsに近いことを見ても、RTX4080SuperのWQHD性能は非常に高い。
ただし一方でRTX4070Ti Superと比較すると明確な優位性はない。RTX4080Superのほうが明らかに高フレームレートではあるが、WQHDならRTX4070Ti Superで十分だと言える。
WQHDであれば、RTX4080Superはオーバースペックだ。
›RTX4070Ti Superの性能ベンチマークを比較解説【vs RTX4070Ti,4080】
4K性能を比較
RTX4080S | RTX4070Ti S | RTX4080 | RTX4090 | |
---|---|---|---|---|
Cyberpunk 2077(RT+DLSS+FG) | 78 | 68 | 77 | 99 |
Hogwarts Legacy | 61 | 55 | 58 | 82 |
God of War | 107 | 92 | 105 | 142 |
Red Dead Redemption 2 | 79 | 61 | 78 | 96 |
The Last of Us Part 1 | 68 | 59 | 67 | 86 |
平均 | 78.6 | 67.0 | 77.0 | 101.0 |
割合 | 100% | 85% | 98% | 128% |
※CPUはRyzen7 5800X3D、4K最高設定
RTX4080Superは4K60fpsを達成できるほどの性能であり、高い4Kゲーミングが期待できる。
1ランク下のRTX4070Ti Superの4K性能も高いが、60fpsに届かないケースも多い。
RTX4080Superであれば60fpsをクリアできていて、RTX4070Ti Superとの差別化がなされている。(場面によっては下回ることもあるが)
フレーム生成(FG)を使えばCyberpunk 2077でも60fpsを大きく超えていて、RTX4080Superの4K性能を押し上げてくれることがわかる。
RTX4090が最強なことには変わりないが、4KゲーミングならRTX4080Superは有力だ。
›RTX4080Super搭載のゲーミングPCを見てみる
RTX4080Superのクリエイティブ性能を比較
RTX4080S | RTX4070Ti S | RTX4080 | RTX4090 | |
---|---|---|---|---|
Premiere Pro | 94 100% | 83 88% | 94 100% | 113 120% |
Blender | 9756 100% | 8018 82% | 9604 98% | 13069 134% |
RTX4080Superのクリエイティブ性能は非常に高い。
BlenderではRTX4070Ti Sに18%もの差をつけている。3Dを扱うような高度なクリエイティブ用途の場合、グラボ性能の恩恵は大きい。
最高のクリエイティブ性能を求めるならRTX4090を選ぶべきなのは言うまでもないが、価格との折り合いを付けるならRTX4080Superは非常に魅力的なグラボだ。
›RTX4080Super搭載のゲーミングPCを見てみる
RTX4080Superの消費電力とワットパフォーマンスを比較
RTX4080S | RTX4070Ti S | RTX4080 | RTX4090 | |
---|---|---|---|---|
Cyberpunk 2077(RT) | 297W | 277W | 309W | 315W |
Hogwarts Legacy | 274W | 248W | 279W | 276W |
God of War | 297W | 282W | 311W | 378W |
Red Dead Redemption 2 | 281W | 271W | 285W | 343W |
The Last of Us Part 1 | 238W | 246W | 239W | 268W |
平均 | 277.4W | 264.8W | 284.6W | 316.0W |
ワットパフォーマンス | 0.40 | 0.36 | 0.37 | 0.41 |
※ワットパフォーマンス=フレームレート÷消費電力
RTX4080Superの消費電力はRTX4080よりわずかに低く、ワットパフォーマンスではRTX4080に勝っている。とはいえ同じRTX40シリーズということで劇的な変化があるわけではなく、RTX4080Superを選ぶ決め手になるほどではない。
RTX4090と比べると同等クラスのワットパフォーマンスだ。
RTX4080Superの価格とコスパを比較
RTX4080S | RTX4070Ti S | RTX4080 | RTX4090 | |
---|---|---|---|---|
グラボ価格 | 17.3万円 | 13.0万円 | 17.3万円 | 28.0万円 |
搭載PC価格 | 37万円 | 24万円 | 35万円 | 43万円 |
コスパ(ゲーム) | 6.37 | 7.42 | 6.10 | 4.68 |
コスパ(ベンチ) | 0.16 | 0.19 | 0.16 | 0.13 |
※搭載PC価格は、管理人が確認した限りの最安値
※コスパ(ゲーム)=平均フレームレート÷グラボ価格(万円)
※コスパ(ベンチ)=3DMark÷グラボ価格
RTX4080SuperのコスパはRTX4080と同等だ。
発売直後は価格が高くて選ぶ価値のないグラボだったが、価格が落ち着いたことによって、価格据え置きでRTX4080より高性能となった。
RTX4080Superの弱点としては、BTOにおいてコスパ重視のモデルがほぼないことだ。
RTX4070Ti Super以下のPCはコスパ重視の構成があるが、RTX4080(Super)以上のPCは品質や新規格にこだわったものが多く、構成全体として高額になる。
BTOを利用するにしても自作するにしても、コスパを考えない4Kゲーマーや高度なクリエイターだけにRTX4080Superはおすすめだ。
RTX4080Super搭載のゲーミングPCを紹介
おすすめ1:品質重視のサイコムのスタンダードモデル
G-Master Spear Z790/D5 | |
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セール期間 | – |
CPU | Intel Core i7-14700K(変更可) 参考:CPUの選び方を見る |
グラボ | GeForce RTX4080Super(要変更) |
メモリ | 16GB(8GB×2) DDR5-4800 |
ストレージ | 1TB M.2 SSD |
価格(税込) | 404,440円 |
※カスタマイズで迷ったらサイコムのおすすめカスタマイズを紹介を参考にすると良い
おすすめ1は、高品質なパーツを搭載していることで有名なサイコムのゲーミングPCだ。
大手BTOとは違い、パーツのメーカーや型番が公開されていて、冷却性・静音性・耐久性に優れたパーツが搭載されている。
品質や信頼性の高いゲーミングPCを求めている人におすすめだ。
おすすめ2:ツクモのフラグシップモデル
G-GEAR GE7J-L242/BH | |
---|---|
セール期間 | – |
CPU | Intel Core i7-14700KF(変更可) 参考:CPUの選び方を見る |
グラボ | GeForce RTX4080Super |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-4800 |
ストレージ | 1TB M.2 SSD |
価格(税込) | 383,800円 |
※カスタマイズで迷ったらツクモのBTOゲーミングPCでできるおすすめカスタマイズを紹介を参考にすると良い
おすすめ2は、PCパーツショップとしても有名なツクモのゲーミングPCだ。
ツクモのフラグシップモデルは安さだけでなく品質にも力を入れていて、RTX4080Superのようなハイクラスグラボに丁度良い構成になっている。
品質と価格を両立したい人は必見だ。
おすすめ3:フロンティアのセールモデル
FRGBZ790/M214 | |
---|---|
セール期間 | ~5月16日15時(セール情報記事) |
CPU | Intel Core i7-14700F |
グラボ | GeForce RTX4080Super |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 |
ストレージ | 1TB M.2 SSD |
価格(税込) | 379,800円 |
※カスタマイズで迷ったらフロンティアのおすすめカスタマイズを紹介を参考にすると良い
おすすめ3は、セール頻度とセール時の安さで有名なフロンティアのゲーミングPCだ。
CPUはCore i7-14700Fで、ゲームだけでなくクリエイティブ用途など、高い汎用性を誇る。
なるべく安くRTX4080Super搭載PCを手に入れたい人は必見だ。
RTX4080Superについてよくある質問
- RTX4080Superの推奨電源は?
- RTX4080Superを使うと電気代はいくらになる?
RTX4080Superの推奨電源は?
公式では750Wの電源が推奨されている。
RTX4080SuperのTDPが320Wであり、仮にCore i7-14700Kを搭載すると+125Wで合計445Wだ。電源容量は使用電力の2倍ほどが良いとされているので、750Wではやや余裕がない。850Wあれば安心だ。
RTX4080Superを使うと電気代はいくらになる?
ゲーム時の消費電力平均 | 1日5時間使用 | 30日間使用 | |
---|---|---|---|
RTX4080Super | 277.4W | 43.00円 | 1289.91円 |
RTX4070Ti Super | 264.8W | 41.04円 | 1231.32円 |
RTX4080 | 284.6W | 44.11円 | 1323.39円 |
RTX4090 | 316.0W | 48.98円 | 1469.40円 |
※環境によって電気代は異なる
RTX4080Superの性能ベンチマークまとめ
このページでは、RTX4080Superの性能ベンチマークを比較解説した。
内容をまとめると以下の通り。
- RTX4080Superの性能はRTX4080から微増程度
- RTX4080と同額でRTX4080より高性能
- 高い水準の4Kゲーミングとクリエイティブ性能を求める人だけにおすすめ
RTX4080SuperはRTX4090には手を出せないという4Kゲーマーや高度なクリエイターにとって魅力的なグラボだ。
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