「RTX4070Superって、RTX4070とかRTX4070Tiとどれくらいの性能差があるの?ぶっちゃけ選ぶ価値ある?」って人向けのページです。
BTOでも自作でも、ミドルクラスのグラボの候補は複数あり、どれが自分にとって最適なのかを判断するのは難しい。
このページでは、RTX4070Superの性能ベンチマークを、RTX4070やRTX4070Tiと比較している。
このページを読めば、ミドルクラスの他グラボと比べたときのRTX4070Superの性能がわかり、自分に合っているかどうかを判断できるだけでなく、RTX4070Super搭載のゲーミングPCまで知ることができる。
RTX4070SuperはWQHDゲーミングやクリエイティブ用途向けのグラボ
RTX4070S | RTX4070 | RTX4070Ti | |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Ada Lovelace | Ada Lovelace | Ada Lovelace |
GPUコア | AD104 | AD104 | AD104 |
プロセス | 5nm | 5nm | 5nm |
CUDAコア | 7168基 | 5888基 | 7680基 |
RTコア世代 | 第3世代 | 第3世代 | 第3世代 |
RTコア | 56基 | 46基 | 60基 |
Tensorコア世代 | 第4世代 | 第4世代 | 第4世代 |
Tensorコア | 224基 | 184基 | 240基 |
ベースクロック | 1.98GHz | 1.92GHz | 2.31GHz |
ブーストクロック | 2.48GHz | 2.48GHz | 2.61GHz |
メモリ容量 | 12GB | 12GB | 12GB |
メモリタイプ | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6X |
メモリクロック | 21Gbps | 21Gbps | 21Gbps |
メモリバス幅 | 192bit | 192bit | 192bit |
メモリバス帯域 | 504GB/s | 504GB/s | 504GB/s |
TDP | 220W | 200W | 285W |
推奨電源 | 650W | 650W | 700W |
RTX4070SuperはWQHD最高設定で60fpsを目指すグラボだ。12GBのGPUメモリを搭載していることも、WQHD最高設定に対応できる一因だ。
12GBのGPUメモリはゲームだけでなくクリエイティブ用途でも役に立つ。クリエイティブ用途をメインとして使うなら、RTX4070やRTX4070Super以上のグラボを選ぶべきだ。
RTX4070Superより高性能なグラボは多数あるが、RTX4070Superは価格面で優位性がある。ミドルクラスなので、コスパ重視の構成にしやすいというメリットも無視できない。
特にBTOではRTX4070から置き換わっていることもあり、WQHDゲーミングやクリエイティブ用途での汎用性を重視したいなら、ミドルクラスの新しい選択肢としてRTX4070Superはおすすめだ。
WQHD性能を押し上げる「フレーム生成」
RTX4070Superを含むRTX40シリーズは、「フレーム生成」という機能を使用できる。
フレーム生成とは、AIでフレームを補完することで、フレームレートを飛躍的に上昇させる機能だ。AIに学習させる必要あるので対応済みのゲームでしか使えないが、RTX40シリーズの大きな特徴となっている。
RTX30シリーズ以前のグラボにもフレームレートを向上させる機能は付いているが、フレーム生成ほど強力な機能ではない。
動画編集メインならRTX4070Ti以上がおすすめ
RTX4070SuperにはNVENCが1基しかついていない。一方でRTX4070Tiには2基ついていて、デュアルエンコードが可能だ。理論上では、RTX4070TiはRTX4070Superの半分の時間でエンコードを完了できる。
動画編集メインであれば、RTX4070Tiを選んだ方が良い。
›RTX4070Tiの性能ベンチマークを比較解説【vs RTX3070Ti,4070,4080】
RTX4070Superの性能ベンチマークを比較
※3DMarkは、グラフィック性能を測る定番ベンチマーク
RTX4070Superは性能面でかなり期待できるグラボだ。
RTX4070に15%の差をつけ、RTX4070Tiには7%のところまで迫っている。
RTX4070Superのコア数はRTX4070より多く、RTX4070Tiに近いことが影響したのだろう。RTX4070Tiの立場を危うくするレベルのスコアだ。
RTX4070Superのゲーム性能を比較
WQHD | RTX4070S | RTX4070 | RTX4070Ti |
---|---|---|---|
Cyberpunk 2077(RT) | 37 | 35 | 45 |
Assassin’s Creed Mirage | 113 | 102 | 115 |
The Last of Us Part 1 | 77 | 65 | 88 |
Red Dead Redemption 2 | 81 | 69 | 87 |
Hogwarts Legacy(RT) | 75 | 67 | 78 |
平均 | 76.6 | 67.6 | 82.6 |
割合 | 100% | 88% | 108% |
※CPUはRyzen7 5800X3D、WQHD最高設定
RTX4070Superは高いWQHD性能を持つグラボだ。「レイトレーシング(RT)」を有効にしたCyberpunk 2077だけは60fps以下だが、それ以外のゲームでは60fps以上を出せている。
RTX4070SuperはRTX4070とRTX4070Tiのほぼ真ん中のゲーム性能で、RTX4070Tiにやや近い。RTX4070と比べると余裕を持って60fpsを超えているので、RTX4070より優位だ。
RTX4070Tiと比べても明確に劣るわけではなく、むしろRTX4070Tiを選ぶ理由がないので、WQHD向けのグラボとして、RTX4070Superはおすすめできる。
›おすすめのRTX4070Super搭載PCを見てみる
RTX4070Superのクリエイティブ性能を比較
クリエイティブ用途でもRTX4070Superはおすすめだ。
RTX4070Superのクリエイティブ性能はRTX4070Tiにやや近い。RTX4070Tiに近いコア数を持つことが要因だろう。
RTX4070と比べると10%程度の差なので劇的な変化ではないが、RTX4070Superはクリエイティブ性能目線からも選ぶ意味のあるグラボだ。
›おすすめのRTX4070Super搭載PCを見てみる
RTX4070Superの消費電力とワットパフォーマンスを比較
RTX4070S | RTX4070 | RTX4070Ti | |
---|---|---|---|
Cyberpunk 2077(RT) | 204W | 185W | 261W |
Assassin’s Creed Mirage | 175W | 173W | 194W |
The Last of Us Part 1 | 196W | 173W | 199W |
Red Dead Redemption 2 | 215W | 190W | 241W |
Hogwarts Legacy(RT) | 204W | 182W | 226W |
平均 | 198.8W | 180.6W | 224.2W |
ワットパフォーマンス | 0.39 | 0.37 | 0.37 |
※ワットパフォーマンス=フレームレート÷消費電力 高いほうが良い
ワットパフォーマンスでは、RTX4070Superがやや優れている。ゲーム性能ではRTX4070とRTX4070Tiの中間ほどだったが、消費電力ではややRTX4070寄りだからだ。
とはいえ、同じRTX40シリーズということもあり、決め手になるような差ではない。
RTX4070Superの価格とコスパを比較
RTX4070S | RTX4070 | RTX4070Ti | |
---|---|---|---|
グラボ価格 | 10.0万円 | 8.5万円 | 11.0万円 |
搭載PC価格 | 21万円 | 19万円 | 23万円 |
コスパ(ゲーム) | 7.66 | 7.95 | 7.51 |
コスパ(ベンチ) | 0.21 | 0.21 | 0.21 |
※搭載PC価格は、管理人が確認した限りの最安値
※コスパ(ゲーム)=平均フレームレート÷グラボ価格(万円)
※コスパ(ベンチ)=3DMark÷グラボ価格
RTX4070Superの価格やコスパは標準的で、適正といったところだ。性能でRTX4070とRTX4070Tiの中間ほどだった通り、価格でも中間であり同等のコスパとなっている。
実ゲームでのコスパはRTX4070がやや優れているが、重視するような差ではない。
Superは無印の置き換え版という立ち位置なので、おそらくRTX4070は徐々に生産停止になり、RTX4070Superに置き換わっていく。RTX4070は”型落ち”のようなモデルになることを考えると、RTX4070Superを選ぶ価値はあると言える。
RTX4070Super搭載のおすすめゲーミングPCをBTOから紹介
おすすめ1:Ryzen7 5700X×RTX4070Super搭載のコスパ重視モデル
FRGKB550/WS411/NTK | |
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セール期間 | ~5月10日15時(セール情報記事) |
CPU | AMD Ryzen7 5700X |
グラボ | GeForce RTX4070Super |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR4-3200 |
ストレージ | 1TB M.2 NVMe SSD |
価格(税込) | 199,980円 |
※カスタマイズで迷ったらフロンティアのおすすめカスタマイズを紹介を参考にすると良い
おすすめ1は、セール頻度とセール時の安さで有名なフロンティアのゲーミングPCだ。
CPUは高コスパなRyzen7 5700Xであり、20万円以下に収まっている。
20万円以下でRTX4070Super搭載PCを探している人は必見だ。
おすすめ2:Core i7-14700F×RTX4070Super搭載の性能×価格重視モデル
FRGKB760/WSA/NTK | |
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セール期間 | ~5月10日15時(セール情報記事) |
CPU | Intel Core i7-14700F |
グラボ | GeForce RTX4070Super |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR4-3200 |
ストレージ | 1TB M.2 NVMe SSD |
価格(税込) | 244,800円 |
※カスタマイズで迷ったらフロンティアのおすすめカスタマイズを紹介を参考にすると良い
おすすめ2は、セール頻度とセール時の安さで有名なフロンティアのゲーミングPCだ。
CPUはマルチ性能の高いCore i7-14700Fであり、RTX4070Superと合わせて汎用性に優れる。
スタンダードなRTX4070Super搭載モデルを選びたい人は必見だ。
おすすめ3:品質重視のサイコムのゲーミングPC×RTX4070Super
G-Master Spear Z790/D5 | |
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セール期間 | – |
CPU | Intel Core i7-14700K(変更可) 参考:CPUの選び方を見る |
グラボ | GeForce RTX4070Super |
メモリ | 16GB(8GB×2) DDR5-4800 |
ストレージ | 1TB M.2 NVMe SSD |
価格(税込) | 327,440円 |
※カスタマイズで迷ったらサイコムのおすすめカスタマイズを紹介を参考にすると良い
おすすめ3は、高品質な有名パーツを採用していることで有名なサイコムのゲーミングPCだ。
サイコムのゲーミングPCには、冷却性・耐久性・静音性が優れたパーツが搭載されていて、しかもほとんどのパーツのメーカーや型番を事前に知ることができる。
品質や信頼性を重視したい人におすすめだ。
RTX4070Superに関してよくある質問
- RTX4070Superと組み合わせるのにおすすめのCPUは?
- RTX4070Superの推奨電源は?
- RTX4070Superを使うと電気代はいくらになる?
RTX4070Superと組み合わせるのにおすすめのCPUは?
Cinebench シングル | Cinebench マルチ | コア/スレッド | |
---|---|---|---|
Core i7-14700 | 2140 | 31433 | 20/28 |
Core i5-14400 | 1773 | 16074 | 10/16 |
Ryzen7 5700X | 1532 | 14230 | 8/16 |
RTX4070Superはミドルクラスなので、性能重視の構成にも価格重視の構成にもしやすい。
クリエイティブ用途などでマルチ性能を重視したいならCore i7を、価格重視の構成にしたいならCore i5やRyzen7 5700Xを選ぶと良い。
RTX4070Superの推奨電源は?
RTX4070Superの推奨電源は公式では650Wだ。
RTX4070SuperのTDPは200Wで、Core i7-13700Kを搭載した場合、+125Wで325Wとなる。
電源ユニットの容量は使用電力の約2倍が良いとされているので、650Wになる。
RTX4070Superを使うと電気代はいくらになる?
ゲーム時の消費電力平均 | 1日5時間使用 | 30日間使用 | |
---|---|---|---|
RTX4070S | 198.8W | 30.81円 | 924.42円 |
RTX4070 | 180.6W | 27.99円 | 839.79円 |
RTX4070Ti | 224.2W | 34.75円 | 1042.53円 |
※環境によって電気代は異なる
RTX4070Superの性能ベンチマーク比較まとめ
このページでは、RTX4070Superの性能ベンチマークをRTX4070やRTX4070Tiと比較した。
内容をまとめると以下の通り。
- RTX4070SuperはRTX4070のアップグレード版で、RTX4070とRTX4070Tiの中間辺りに位置する性能
- WQHDでゲームをプレイする人や、クリエイティブ性能を重視したい人にRTX4070Superはおすすめ
RTX4070は徐々に生産停止になりRTX4070Superに置き換わることを考えると、RTX4070を選ぶ必要性はやや薄く、RTX4070Superの価値があると言える。
›おすすめのRTX4070Super搭載PCを見てみる
参考サイト
- 3DMark:https://benchmarks.ul.com/