「Core i9-14900Kの性能ってどのくらいなの?一番高性能なCPUが欲しいから気になってるんだよね」って人に読んでほしいページです。
CPUを選ぶとき、他の似たようなCPUとの違いがよくわからないという人は多い。
このページでは、Core i9-14900/14900Kの性能をCore i7-14700Kなどの他CPUと比較している。
このページを読めば、Core i9-14900/14900Kがどれほどの性能で、自分に合っているかどうかがわかるだけでなく、Core i9-14900/14900Kを搭載したゲーミングPCまで知ることができる。
Core i9-14900/14900Kはクリエイター向けCPU
i9-14900K i9-14900 | i9-13900K | i7-14700K | R9 7950X3D | |
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コア数(P/E) | 8コア/16コア | 8コア/16コア | 8コア/12コア | 16コア |
スレッド数 | 32スレッド | 32スレッド | 28スレッド | 32スレッド |
定格クロック(P/E) | 3.2GHz/2.4GHz 2.0GHz/1.5GHz | 3.0GHz/2.2GHz | 3.4GHz/2.5GHz | 4.2GHz |
最大クロック(P/E) | 5.6GHz/4.4GHz 5.4GHz/4.3GHz | 5.4GHz/4.3GHz | 5.5GHz/4.3GHz | 5.7GHz |
L2/L3キャッシュ | 32MB/36MB | 32MB/36MB | 28MB/33MB | 16MB/128MB |
PCI-Express (Gen/レーン) | 5.0/16レーン, 4.0/4レーン | 5.0/16レーン 4.0/4レーン | 5.0/16レーン 4.0/4レーン | 5.0/24レーン |
対応メモリ | DDR5-5600, DDR4-3200 | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-5200 |
基本消費電力 | 125W 65W | 125W | 125W | 120W |
Core i9-14900/14900K最大の売りは、コア数の多さ(24コア)によるクリエイティブ性能だ。
クリエイティブ用途では多くのコア数を必要とするケースが多く、クリエイターにとってはコア数が多いほど良い。
一方でゲームでは6~8コアで十分であり、24コアのCore i9-14900/14900Kを選ぶ意味はほぼない。
Core i9は一般的なCPUの中で最高グレードであり、高度な作業を行うクリエイター向けだ。
PコアとEコアに分かれている
Core i9-14900KのコアはPコア/Eコアの2種類に分かれている。作業内容によってコアを使い分けることでパフォーマンスを向上させる技術で、特にマルチタスクで恩恵が大きい。
例えばゲーム+配信の場合、メインのゲームを高性能なPコアが処理し、バックグラウンドのゲームを低性能高効率なEコアが処理する。作業によってコアを分けることで、高いフレームレートを出せるのだ。
役割分担することで、全体として高いパフォーマンスを出せる仕組みになっている。
「APO」という機能を使える
Core i9-14900Kは「APO」という機能を使える。(14世代のCPUで使える機能)
APO=Application Performance Optimizerのことで、特定のゲームにおいてフレームレートを向上させる機能だ。
ゲームにおいてはPコアが処理をする仕様になっているが、一部のゲームではうまくPコアに割り振ることができず、低性能なEコアも使ってしまっている。
そこでAPOを使い、強制的にPコアに処理を割り振ることで、フレームレートが向上するわけだ。
とはいえ、Pコア/Eコアの振り分けがうまくいかないゲームのうち、さらに一部のゲームしかAPOは対応していない。
APOはかゆいところに手が届くような機能だが、APO目当てでCore i9-14900Kを選ぶほどではない。
Core i9-14900/14900Kの性能ベンチマークを比較
i9-14900K | i9-14900 | i9-13900K | i7-14700K | R9 7950X3D | |
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Cinebench シングル | 2358 100% | 2242 95% | 2241 95% | 2228 94% | 2043 87% |
Cinebench マルチ | 38469 100% | 33820 88% | 39652 103% | 33572 87% | 38571 100% |
Core i9-14900Kの性能は十分すぎるほどに高いが、前世代のCore i9-13900Kと比べて性能差が小さすぎる。マルチスコアではなぜかCore i9-13900Kが勝ってしまっている。
Core i9-13900K→Core i9-14900Kでの変化は、クロックが少し上がっただけであり、クロックが多少上がった程度では、劇的な性能向上は見られないのだ。
さらに、Core i9-14900Kは低性能なEコアで数を盛っているため、コア数で劣るはずのRyzen9 7950X3Dと同等のマルチスコアになっている。
Core i9-14900KはCore i9-13900Kや他CPUとの差が小さく、少なくともCore i9-13900Kから乗り換えるような性能ではない。
Core i9-14900/14900Kのゲーム性能を比較
Core i9-14900とCore i9-14900Kとでゲーム性能の違いはほとんどないので、Core i9-14900は省略している。
i9-14900K | i9-13900K | i7-14700K | R9 7950X3D | |
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Starfield | 127 | 124 | 108 | 103 |
Horizon Zero Dawn | 229 | 221 | 223 | 271 |
Cyberpunk 2077 | 126 | 121 | 120 | 119 |
Forza Horizon | 264 | 256 | 244 | 268 |
Microsoft Flight Simulator | 114 | 107 | 114 | 137 |
平均 | 172 | 165.8 | 161.8 | 179.6 |
割合 | 100% | 96% | 94% | 104% |
※記載している平均フレームレートは目安であり、実際のパフォーマンスを保証するものではない
Core i9-14900Kのゲーム性能は最強クラスだと言って良い。全体的にかなり高いフレームレートを出せている。
格下であるCore i9-13900KやCore i7-14700Kに勝っているのはもちろんだが、最強格のRyzen9 7950X3Dに対しても勝っているゲームがある。
Ryzen9 7950X3Dの3D V-Cacheがうまく発揮するゲームではCore i9-14900Kは負けているが、総合的に見れば同等クラスのゲーム性能と言える。
Ryzen9 7950X3Dは爆発力はあるが空回りもするタイプのゲーム性能である一方で、Core i9-14900Kは安定的に高いフレームレートを出せるという意味で、Core i9-14900Kは最強クラスのゲーム性能を誇ると言っても過言ではない。
›おすすめのCore i9-14900K搭載PCを見てみる
Core i9-14900/14900Kのクリエイティブ性能を比較
i9-14900K | i9-14900 | i9-13900K | i7-14700K | R9 7950X3D | |
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Blender | 522 100% | 505 97% | 516 99% | 470 90% | 551 106% |
PCMark10 画像編集 | 24862 100% | 25236 102% | 24977 100% | 22296 90% | 28964 116% |
PCMark10 動画編集 | 8827 100% | 8725 99% | 8847 100% | 8700 99% | 8346 95% |
Core i9-14900/14900Kのクリエイティブ性能は高水準だが、イマイチ光るものがない。
Core i9-13900Kとほぼ同等のクリエイティブ性能であり、1世代進化したとは思えない。
Ryzen9 7950X3Dには負けている項目もあり、クリエイティブ性能を重視したいならRyzenのほうが優秀だ。
とはいえCore i9-14900/14900KはRyzenより主流であり、BTOでの搭載モデル数も多い。
Core i9-14900/14900Kのクリエイティブ性能が低いわけではないので、主流なCPUが欲しいクリエイターにおすすめだ。
Core i9-14900/14900Kの価格とコスパを比較
i9-14900K | i9-14900 | i9-13900K | i7-14700K | R9 7950X3D | |
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価格 | 8.9万円 | 8.9万円 | 8.8万円 | 6.7万円 | 9.9万円 |
コスパ(ゲーム) | 19.33 | – | 18.84 | 24.15 | 18.14 |
コスパ(ベンチ) | 0.43 | 0.38 | 0.45 | 0.50 | 0.39 |
※コスパ(ゲーム)=平均フレームレート÷価格(万円)
※コスパ(ベンチ)=Cinebench(マルチ)÷価格(円)
Core i9-14900/14900Kの価格はかなり高く、コスパは標準的だ。
注目すべきはCore i7-14700Kとの価格差・コスパ差だ。Core i7-14700KはCore i9-14900/14900Kより2万円以上安く、コスパも非常に優れている。
Core i7-14700Kは20コア28スレッドでありCore i9-14900/14900Kに近いマルチ性能を持っていることから、ほとんどの人はCore i7-14700Kで良いというのが正直なところだ。
›Core i7-14700/14700Kの性能ベンチマークを比較解説
「経験上、Core i9じゃないと作業が捗らない」という高度なクリエイターだけがCore i9-14900/14900Kを選ぶべきだ。
›おすすめのCore i9-14900K搭載PCを見てみる
Core i9-14900/14900K搭載のおすすめゲーミングPCを紹介
Core i9-14900Kを搭載するゲーミングPCを、おすすめのBTOから紹介する。
Core i9-13900Kとの価格差がほぼなかったり、既にCore i9-13900Kから置き換わっているBTOだ。
おすすめ1:サイコムのスタンダードモデル×Core i9-14900K
G-Master Spear Z790/D5 | |
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セール期間 | – |
CPU | Intel Core i9-14900K(要変更) |
グラボ | GeForce RTX4060(変更可) 参考:グラボの選び方を見る |
メモリ | 16GB(8GB×2) DDR5-4800 |
ストレージ | 1TB M.2 SSD |
価格(税込) | 311,030円 |
※カスタマイズで迷う場合はサイコムのおすすめカスタマイズをパーツごとに紹介を参考にすると良い
おすすめ1は、高品質パーツをふんだんに採用していることで有名なサイコムのゲーミングPCだ。
大手BTOとは違い、搭載パーツのメーカーや型番が公開されていて、冷却性・静音性・耐久性に優れたパーツが採用されている。
品質や信頼性を重視したいヘビーユーザーは必見だ。
おすすめ2:ツクモのフラグシップモデル×Core i9-14900K
G-GEAR GE9J-M242/ZBH | |
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セール期間 | – |
CPU | Intel Core i9-14900K |
グラボ | GeForce RTX4080Super(変更可) 参考:グラボの選び方を見る |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-4800 |
ストレージ | 1TB M.2 SSD |
価格(税込) | 449,800円 |
※カスタマイズで迷う場合はツクモのおすすめカスタマイズをパーツごとに紹介を参考にすると良い
おすすめ2は、PCパーツショップとしても有名なツクモのゲーミングPCだ。
一部搭載パーツのメーカーや型番が公開されていて、品質にも力入っているフラグシップモデルとなる。
価格だけでなく品質にもこだわりたい人におすすめだ。
おすすめ3:フロンティアのセールモデル×Core i9-14900F
FRGHLZ790/M423 | |
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セール期間 | ~5月16日15時(セール情報記事) |
CPU | Intel Core i9-14900F |
グラボ | GeForce RTX4080Super |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-5600 |
ストレージ | 2TB M.2 SSD |
価格(税込) | 399,800円 |
※カスタマイズで迷う場合はフロンティアのおすすめカスタマイズを紹介を参考にすると良い
おすすめ3は、セール頻度とセール時の安さで有名なフロンティアのゲーミングPCだ。
グラボはRTX4080Superであり、基本的にどんな作業も快適に行える性能となっている。
性能と安さの両方を妥協したくない人は必見だ。
Core i9-14900/14900Kに関してよくある質問
- Core i9-14900/14900KとCore i9-14900F/14900KFの違いは何?
- Core i9-14900/14900Kと組み合わせるのにおすすめのグラボは?
- Core i9-14900/14900Kのソケット、対応マザーボードは?
Core i9-14900/14900KとCore i9-14900F/14900KFの違いは何?
Core i9-14900/14900KとCore i9-14900F/14900KFの違いは、CPU単体で映像出力できるかどうかだ。
Core i9-14900/14900Kはグラボがなくても映像出力可能だが、Core i9-14900F/14900KFはグラボがないと映像出力できない。そのぶんCore i9-14900F/14900KFのほうが数千円安い。
ゲーミングPCであればグラボを搭載するので、Core i9-14900F/14900KFを選んで問題ない。
ただし、グラボが故障したときに画面が映らなくなり、何もできなくなるというデメリットがある。
Core i9-14900/14900Kと組み合わせるのにおすすめのグラボは?
3DMark | GPUメモリ | |
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RTX4070Ti Super | 24400 | 16GB |
RTX4080Super | 28492 | 16GB |
RTX4090 | 35964 | 24GB |
Core i9-14900/14900KはハイエンドCPUなので、高性能なグラボと組み合わせたい。
ミドルハイのRTX4070Ti Super以上であれば、Core i9-14900/14900Kとのバランスが良いと言える。
RTX4070Ti Super以上のグラボは4Kでのゲームプレイができるほどの性能であり、GPUメモリが16GB以上あることから汎用性も非常に高い。
Core i9-14900/14900Kのソケット、対応マザーボードは?
Core i9-14900/14900KのソケットはLGA1700で、インテル600シリーズ・700シリーズのマザーボードに対応している。
Core i9-14900Kはオーバークロックが可能なK付きCPUなので、性能を活かすためにもZ690やZ790のマザーボードがおすすめだ。
Z690やZ790は、12世代・13世代CPUでも使用可能なため、流用することもできる。ただし、BIOSの更新が必要になる場合があることに注意。
なお、LGA1700は14世代までであり、15世代では新しいソケットに変わる。15世代以降には流用できない。
Core i9-14900/14900Kの性能ベンチマークの比較まとめ
このページでは、Core i9-14900/14900Kの性能ベンチマークを比較した。
Core i9-14900/14900Kについてまとめると以下の通り。
- Core i9-14900/14900Kの性能は、Core i9-13900Kから微増程度
- Core i7では性能不足なことが経験上わかっているクリエイターだけがCore i9-14900/14900Kを選ぶべき
- ほとんどの人はCore i7-14700Kで良い
Core i9-14900/14900Kは高度なクリエイターにだけおすすめできるハイエンドCPUだ。
›おすすめのCore i9-14900/14900K搭載PCを見てみる