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Core i9-13900/13900Kの性能ベンチマークを比較解説

「Core i9-13900/13900Kの性能と搭載モデル」のアイキャッチ
管理人
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「高性能なゲーミングPCを買おうと思ってるんだけど、CPUをCore i9にするかどうかで迷ってるんだよね。他のCPUとどんな違いがあるんだろう」って人に読んでほしいページです。

このページの内容は以下の通り。

  • Core i9-13900/13900Kの特徴を解説
  • Core i9-13900/13900Kの性能ベンチマークを比較

Core i9-13900は2023年1月、Core i9-13900Kは2022年10月に発売された、Intelの最上位CPUだ。

このページを見れば、Core i9-13900/13900Kがどんな性能で、自分に合っているCPUなのかどうかがわかる。

次世代のCore i9-14900Kとの比較は、以下のページで行っている。
Core i9-14900Kの性能ベンチマークを比較解説

Core i9-13900/13900Kの特徴

Core i9-13900/13900Kは2023年9月時点で最高峰のCPUであり、特にクリエイターにとって魅力的となっている。

Core i9-13900/13900Kは合計で24のコアを持ち、マルチタスクにおけるパフォーマンスが高いからだ。

ハイエンドCPUなだけあって価格面では難アリだが、性能を求めるヘビーユーザーにとっては選択肢になり得る。

特徴1:PコアとEコアの区別

Core i9-13900/13900Kは全部で24のコアを持つが、8のPコアと16のEコアに分かれている

Pコアは高性能であり、Eコアは低性能なぶん効率が良く、複数個配置できることから並列作業に向いている。

例えばゲーム+配信をする場合。メインのゲームを高性能なPコアが処理し、バックグラウンドの配信をEコアが処理する、というように担当を分けることで、ゲームのフレームレートを高く保つことができる。

些末な作業をEコアが引き受けることで、メインの重い作業にPコアが集中できるというわけだ。

特徴2:Intel Thread Directorの強化

Intel Thread Directorは、OSによるPコア/Eコアの振分けを補助する機能だ。

Core i9-13900/13900KのIntel Thread Directorは、12世代のものと比べて振分け精度が向上している。

さらにCore i9-13900/13900Kでは、今行っている作業を重視するようになった。

例えばエンコードしながら画像編集をする場合。
エンコードの画面が見えていればエンコードにPコアを割り当てる。
一方で、画像編集ソフトによってエンコードの画面が見えていないと、画像編集がメインだと考えられ、Pコアを画像編集に割り当てる。

マルチタスク時に、メインの作業を快適に行えるように強化されているというわけだ。

Core i9-13900/13900Kの性能表を比較

i9-13900
i9-13900K
i9-12900Ki7-13700KR9 7950X3D
コア数(P/E)8コア/16コア8コア/8コア8コア/8コア16コア
スレッド数32スレッド24スレッド24スレッド32スレッド
定格クロック(P/E)2.0GHz/1.5GHz
3.0GHz/2.2GHz
3.2GHz/2.4GHz3.4GHz/2.5GHz4.2GHz
最大クロック(P/E)5.2GHz/4.2GHz
5.4GHz/4.3GHz
5.1GHz/3.9GHz5.3GHz/4.2GHz5.7GHz
L2/L3キャッシュ32MB/36MB14MB/30MB24MB/30MB16MB/128MB
PCI-Express
(Gen/レーン)
5.0/16レーン,
4.0/4レーン
5.0/16レーン
4.0/4レーン
5.0/16レーン
4.0/4レーン
5.0/24レーン
対応メモリDDR5-5600,
DDR4-3200
DDR5-4800
DDR4-3200
DDR5-5600
DDR4-3200
DDR5-5200
基本消費電力65W
125W
125W125W120W
i9-13900
i9-13900K
i9-12900K
コア数(P/E)8コア/16コア8コア/8コア
スレッド数32スレッド24スレッド
L2/L3キャッシュ32MB/36MB14MB/30MB
対応メモリDDR5-5600,
DDR4-3200
DDR5-4800
DDR4-3200

Core i9-12900Kは、Core i9-13900Kの前世代のCPUだ。

Core i9-13900/13900KとCore i9-12900Kの大きな違いは、コア数によるマルチ性能差だ。

Core i9-13900/13900KのEコアは16個、Core i9-12900KのEコアは8個であり、Core i9-13900/13900Kのほうが8個多い。

Eコアは主にバックグラウンドでの処理を担当するため、Core i9-13900Kのほうがマルチタスクに向いている。
裏で動画をエンコードしながら表で別の作業をする、というような作業が多いなら、Core i9-13900Kの強みを活かせるというわけだ。

i9-13900
i9-13900K
i7-13700K
コア数(P/E)8コア/16コア8コア/8コア
スレッド数32スレッド24スレッド
定格クロック(P/E)2.0GHz/1.5GHz
3.0GHz/2.2GHz
3.4GHz/2.5GHz
最大クロック(P/E)5.2GHz/4.2GHz
5.4GHz/4.3GHz
5.3GHz/4.2GHz
L2/L3キャッシュ容量32MB/36MB24MB/30MB

Core i7-13700Kは、Core i9-13900Kの1ランク下に位置付けられるCPUであり、雰囲気はCore i9-12900Kに似ている。

Core i9-13900/13900KとCore i7-13700Kの大きな違いは、コア数によるマルチ性能差だ。

Core i9-13900/13900KのEコアは16個、Core i7-13700KのEコアは8個であり、Core i9-13900/13900Kのほうが8個多い。

Eコアは主にバックグラウンドでの処理を担当するため、Core i9-13900Kのほうがマルチタスクに向いている。
裏で動画をエンコードしながら表で別の作業をする、というような作業が多いなら、Core i9-13900Kの強みを活かせるというわけだ。

i9-13900
i9-13900K
R9 7950X3D
コア数(P/E)8コア/16コア16コア
L2/L3キャッシュ容量32MB/36MB16MB/128MB
PCI-Express(Gen/レーン数)5.0/16レーン,
4.0/4レーン
5.0/24レーン
対応メモリDDR5-5600,
DDR4-3200
DDR5-5200

Core i9-13900KとRyzen9 7950X3Dの大きな違いは、使用用途だ。

Core i9-13900Kはマルチタスク重視で、Ryzen9 7950X3Dはゲーム性能重視のCPUだ。

Core i9-13900Kはハイブリッドコアによって、複数のタスクを同時にこなす能力が高い。裏で動画のエンコードをしながら表で別の作業をする、といった用途に向いている。

Ryzen9 7950X3Dは「3D V-Cache」という技術を搭載することで、ゲームにおいて高いパフォーマンスを発揮する。
16コアもあるのでマルチ性能もかなり高いが、メインはゲームだと思って良い。

Core i9-13900/13900Kの性能ベンチマークスコアを比較

i9-13900i9-13900Ki9-12900Ki7-13700KR9 7950X3D
PassMark48144
80%
59964
100%
41571
69%
47094
79%
62627
104%
Cinebench
シングル
2165
97%
2241
100%
1997
89%
2126
95%
2043
91%
Cinebench
マルチ
32605
82%
39652
100%
27472
69%
31062
78%
38581
97%
※ベンチマークスコアは性能の目安であり、実際のパフォーマンスを保証するものではない
※PassMarkはCPUの総合性能。シングルスコアはコア1つぶんの性能であり、ゲーム性能に近い。マルチスコアは全コアの性能であり、クリエイティブ性能に近い。

Core i9-13900/13900Kは最高峰の性能を誇るCPUだ。特にCore i9-13900Kはマルチスコアが非常に高い。

前世代のCore i9-12900Kと比べると、マルチスコアは31%の差、シングルスコアで11%の差であり、大幅に進化していることがわかる。
ちなみにCore i9-12900KはCore i7-13700Kにも負けている。13世代CPUの性能の伸び幅が大きい。

Ryzen9 7950X3Dと比べると、マルチスコアではほぼ同等だが、シングルスコアでは9%勝っている。
Core i9-13900/13900Kは24コアとはいえ、高性能なPコアは8個であり、低性能なEコアで数を盛っている。
一方でRyzen9 7950X3Dは強いコアが16個なので、数で負けていてもマルチスコアでは並んでいるというわけだ。

Core i9-13900/13900K(特に13900K)はマルチスコアが優秀なCPUなので、仕事でクリエイターをしているような人におすすめだ。

Core i9-13900/13900Kのゲーム性能を比較

Core i9-13900とCore i9-13900Kはシングルスコアで3%の差であり、ゲーム性能はほぼ同等なので、ここではCore i9-13900Kと他CPUを比較する。

i9-13900Ki9-12900Ki7-13700KR9 7950X3D
Cyberpunk 2077121111118119
Forza Horizon 5256228226268
Microsoft Flight Simulator107101111137
Red Dead Redemption 2176171173180
Horizon Zero Dawn221197217271
平均176.2161.6169.0195.0
割合100%(基準)92%96%111%
※記載している平均フレームレートは目安であり、保証するものではないことに注意。
※RTX4090、フルHD

Core i9-13900Kのゲーム性能は最高峰だが最強ではない

格下であるCore i9-12900KやCore i7-13700Kと比べると、ほとんどのゲームで有意に差をつけて勝っている。10%以上の差をつけているゲームもあり、Core i9-13900Kのゲーム性能の高さがわかる。

一方で、Ryzen9 7950X3Dには負けていると言って良い。平均で11%負けていて、20%の差がついているゲームもある。

Ryzen9 7950X3Dは「3D V-Cache」によって、爆発的にフレームレートを出せる。すべてのゲームで3D V-Cacheが効力を発揮するわけではないが、Ryzen9 7950X3Dのほうが高いゲーム性能を有している。

Core i9-13900Kのゲーム性能は最強ではないが、安定的に最高峰のパフォーマンスを出せるという意味では優れたCPUだ。

Core i9-13900/13900Kのクリエイティブ性能を比較

i9-13900i9-13900Ki9-12900Ki7-13700KR9 7950X3D
Blender477
92%
516
100%
343
66%
398
77%
551
107%
V-Ray21503
84%
25689
100%
17342
68%
20653
80%
28539
111%
PCMark10
画像編集
24975
100%
25091
100%
19570
78%
21642
86%
29082
116%
PCMark10
動画編集
8447
96%
8817
100%
7954
90%
8533
97%
8374
95%
VRMark
オレンジルーム
14314
81%
17571
100%
17926
102%
16912
96%
15957
91%
※ベンチマークスコアは性能の目安であり、実際のパフォーマンスを表すとは限らない

Core i9-13900/13900Kは高いクリエイティブ性能を誇る。特にCore i9-13900Kのクリエイティブ性能は最高クラスだ。

Core i9-13900Kはほとんどの項目で最も高いスコアを出していて、Core i9-13900もCore i7-13700Kと同等かそれ以上のクリエイティブ性能となっている。

Ryzen9 7950X3Dと比べると、Core i9-13900Kでも勝てないことがある。
BlenderやV-Rayでは、強いコアがいくつあるかによってスコアが伸びる傾向にある。低性能なEコアで数を盛っているCore i9-13900/13900Kより、純粋に強いコアが16個あるRyzen9 7950X3Dのほうがスコアが出るのだ。

用途やソフトによって優劣は入れ替わるが、Core i9-13900/13900Kは最高クラスのクリエイティブ性能だと言って間違いはない。

Core i9-13900/13900Kの価格やコスパを比較

i9-13900i9-13900Ki9-12900Ki7-13700KR9 7950X3D
価格9.0万円9.0万円6.3万円6.4万円10.6万円
コスパ
(ゲーム)
19.5825.6526.4118.40
コスパ
(ベンチ)
0.530.670.660.740.59
※価格は、価格.comの最安値
※コスパ(ゲーム)=平均フレームレート÷価格(万円)
※コスパ(ベンチ)=PassMark÷価格(円)

Core i9-13900/13900Kのコスパは悪いが、ハイエンドCPUの宿命とも言える。

コスパだけならCore i7-13700Kが圧倒的に優れていて、価格も2.5万円安い。クリエイティブ性能の差が大きいとはいえ、2.5万円の差は大きすぎる。
Core i7-13700KはCore i9-12900Kを超える性能を、Core i9-12900Kと同額で手に入れられるので、非常に優秀だ。

Ryzen9 7950X3Dに関しては、未だに高価格だ。「3D V-Cache」という技術を搭載していることで、価格が高いのだ。

Core i9-13900/13900Kは性能は最高峰レベルだが、価格やコスパ面では魅力度の低いCPUだ。価格に囚われないコアユーザー向けと言える。

Core i9-13900/13900Kに関してよくある質問

  • Core i9-13900/13900Kと組み合わせるのにおすすめのグラボは?
  • Core i9-13900KとCore i9-13900KFの違いは?
  • Core i9-13900KとCore i9-13900KSの違いは?
  • Core i9-13900/13900Kのソケット、対応マザーボードは?

Core i9-13900/13900Kと組み合わせるのにおすすめのグラボは?

3DMarkGPUメモリ
RTX4070Ti2265212GB
RTX40802806616GB
RTX40903596424GB

Core i9-13900/13900Kは最高峰のCPUなので、高性能なグラボと組み合わせるべきだ。
RTX4070TiやRTX4080、RTX4090であれば性能が高く、様々な用途に対応できる。

コア数が多く汎用性が高いCore i9-13900/13900Kを使うなら、同じく高性能で汎用性の高いグラボを搭載すべきだ。

Core i9-13900KとCore i9-13900KFの違いは?

Core i9-13900KとCore i9-13900KFの違いは、内蔵GPUを利用できるかどうかだ。

Core i9-13900Kは内蔵GPUを利用できるので、グラボがなくても映像を出力できる。
Core i9-13900KFは内蔵GPUを利用できないので、グラボと組み合わせるのが前提となる。

ゲーミングPCであればグラボを搭載するので、どちらを選んでも問題ない。
ただしCore i9-13900KFの場合、グラボが故障すると映像が映らなくなることに注意。

なお、Core i9-13900KとCore i9-13900KFに性能面での違いはない

Core i9-13900KとCore i9-13900KSの違いは?

Core i9-13900KとCore i9-13900KSの違いは、クロックの差による性能差だ。

Core i9-13900KSはCore i9-13900Kよりクロックが高く、特にマルチ性能に差が出る。
ただしクロック高い分、消費電力や発熱が多いため、より強力な冷却が求められる。

Core i9-13900/13900Kのソケット、対応マザーボードは?

Core i9-13900/13900KのソケットはLGA1700で、インテル600シリーズ・700シリーズのマザーボードに対応している。

Core i9-13900Kは性能が高くオーバークロックに対応しているため、Z690やZ790が定番だ。

なお、12世代CPUで使っていたマザーボードを流用する場合は、BIOSの更新が必要になる場合があることに注意。

Core i9-13900/13900Kの性能ベンチマークの比較まとめ

このページでは、Core i9-13900/13900Kの性能ベンチマークを比較した。

Core i9-13900/13900Kについて振り返ると以下の通り。

  • Core i9-13900/13900Kは最上位の性能を持つCPU
  • Core i9-13900/13900K最大の強みは、ハイブリッドコアによるマルチタスク性能
  • クリエイターのようなマルチタスク多めの人にCore i9-13900/13900Kはおすすめ

Core i9-13900/13900KのようなハイエンドCPUが必要な人は少ないが、マルチタスクが多いのであればおすすめだ。

参考サイト

このページで紹介したベンチマークスコアは、以下のサイトから引用している。

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