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RTX4070Tiの性能ベンチマークを比較解説【vs RTX3070Ti,3090Ti,4070,4080】

「RTX4070Tiの性能と搭載モデル」のアイキャッチ
管理人
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「RTX4070Tiってどんな性能なの?同じような高性能なグラボとどんな違いがあるのかを知りたい」って人に読んでほしいページです。

グラボを選ぶときに、似たようなグラボとの違いがよくわからないという人は多い。

このページでは、RTX4070Tiの性能をRTX3070Ti,RTX3090Ti,RTX4070,RTX4080と比較している。

このページを見れば、RTX4070Tiがどんな性能なのかが分かり、自分に合ったグラフィックボードなのかを比較検討できる。

RTX4070Tiのアップグレード版であるRTX4070Ti Superは別のページで解説している。
RTX4070Ti Superの性能ベンチマークを比較解説【vs RTX4070Ti,4080】

RTX4070TiはWQHDゲーミングとクリエイティブ向けのグラボ

RTX4070TiRTX3070TiRTX3090TiRTX4070RTX4080
アーキテクチャAda LovelaceAmpereAmpereAda LovelaceAda Lovelace
GPUコアAD104GA104GA102AD104AD103
プロセス5nm8nm8nm5nm5nm
CUDAコア7680基6144基10752基5888基9728基
RTコア世代第3世代第2世代第2世代第3世代第3世代
RTコア60基48基84基46基76基
Tensorコア世代第4世代第3世代第3世代第4世代第4世代
Tensorコア240基192基336基184基304基
ベースクロック2.31GHz1.58GHz1.67GHz1.92GHz2.21GHz
ブーストクロック2.61GHz1.77GHz1.86GHz2.48GHz2.51GHz
メモリ容量12GB8GB24GB12GB16GB
メモリタイプGDDR6XGDDR6XGDDR6XGDDR6XGDDR6X
メモリクロック21Gbps19Gbps21Gbps21Gbps22.4Gbps
メモリバス幅192bit256bit384bit192bit256bit
メモリバス帯域504GB/s608GB/s1008GB/s504GB/s716.8GB/s
TDP285W290W450W200W320W
推奨電源700W750W850W650W750W

RTX4070TiはWQHD最高設定で60fps以上を目指せるグラボだ。4Kゲーミングも可能ではあるが、汎用性に劣るため、WQHDメインだと考えて良い。

RTX4070Tiは前世代最強のRTX3090Ti並の性能であり、GPUメモリも12GB搭載していることから、クリエイティブ用途でも活躍できる。1ランク上のRTX4080と比べて価格差が大きいことからも、クリエイターにとって現実的なラインとなる。

RTX4070Tiは、価格と性能のどちらも妥協したくない人向けのグラボという評価だ。

4Kを可能にする「フレーム生成」

RTX4070Tiは「フレーム生成」という機能を使用できる。

フレーム生成とはRTX40シリーズで使える機能で、AIによってフレームを補完することで、フレームレートを大幅に向上させることができる。AIによる学習が必要なので、対応済みのゲームでしか使えないという欠点はある。

フレーム生成はWQHDや4Kのような高解像度で特に役立つので、RTX4070Tiとの相性が非常に良い。フレーム生成込みであれば、RTX4070Tiは4Kゲーミングも可能になる。

動画編集メインのクリエイター向き

動画編集メインのクリエイターであれば、RTX4070Tiを選ぶメリットが大きい。

RTX4070Tiには2基のNVENCが搭載されていて、デュアルエンコードが可能だ。RTX4070以下のグラボには1基しか搭載されておらず、理論上では2倍のエンコード速度となる。

動画編集メインのクリエイターはRTX4070Ti以上のグラボを選ぶと作業効率が良くなる。

RTX4070Tiの性能ベンチマークを比較

RTX4070TiRTX3070TiRTX3090TiRTX4070RTX4080
3DMark2265214835217421787428066
割合100%65%96%79%124%
※ベンチマークスコアは性能の目安であり、実際の用途で必ずしもスコア通りのパフォーマンスを発揮するとは限らない。
※3DMarkはグラフィック性能を測る定番ベンチマーク

RTX4070Tiは、RTX30シリーズ最強のRTX3090Ti並みの性能であり、非常に高性能だとわかる。
RTX3070Ti→RTX4070Tiでの進化は、RTX3070Ti→RTX3090Tiと同等ということなので、4段階分の進化というわけだ。

RTX3070Tiは1ランク下のRTX3070との性能差が小さく、微妙なグラボとして認識されていたが、RTX4070Tiはミドルハイに相応しい性能と言える。
実際、RTX4070とRTX4080のちょうど真ん中くらいの3DMarkスコアだ。

RTX4070Tiのゲーム性能を比較

WQHDRTX4070TiRTX3070TiRTX3090TiRTX4070RTX4080
Cyberpunk 2077(RT)4526473556
Watch Dogs Legion(RT)6339645277
Hogwarts Legacy7867846795
Red Dead Redemption 287608669107
Witcher 3 NextGen(RT)4933513864
平均64.445.066.452.279.8
割合100%(基準)70%103%81%124%
※記載している平均フレームレートは目安であり、保証するものではないことに注意。
※CPUはRyzen7 5800X3D、WQHD最高設定

RTX4070Tiは、十分に高いWQHD性能を持つ

RTX4070Tiは3つのゲームで平均60fpsを超えている。激重処理のレイトレーシング(RT)をオンにしたCyberpunk 2077とWitcher 3は60fpsを下回っているが、RTX4080でも伸びが悪いのでRTX4070Tiには荷が重い。

同じくWQHD適性の高いRTX4070と比べると、19%の差をつけて勝っている。ただ単にWQHD性能が欲しいならRTX4070で良いが、高いWQHD性能が欲しいならRTX4070Tiを選ぶべきだ。

RTX4070TiはRTX3090Ti並みのWQHD性能であり、高いWQHD性能が欲しい人におすすめだ。

RTX4070Tiは4Kには向いていない

WQHDRTX4070TiRTX3090TiRTX4070RTX4080
Watch Dogs Legion(RT)34372745
Hogwarts Legacy40444058
Red Dead Redemption 256634670
Witcher 3 NextGen(RT)23301935
平均38.343.533.052.0
割合100%(基準)114%86%136%
※記載している平均フレームレートは目安であり、保証するものではないことに注意。
※CPUはRyzen7 5800X3D、4K最高設定

RTX4070Tiは4Kにはあまり向いていない
重いゲームばかりなので、フレームレート自体が低いのは仕方ない。注目すべきはRTX3090Tiとの差だ。

3DMarkやWQHDゲーミングでは、RTX4070TiとRTX3090Tiは同性能と言える差しかなかった。一方で4KゲーミングではRTX3090Tiが14%勝っている。
4Kではメモリ周りが重要になるが、RTX4070Tiはメモリバス幅が狭く、4Kでは性能を出しきれない。RTX3090Tiはメモリ周りが強力なので、4KではRTX4070Tiを上回ってくるというわけだ。

4K適性の高いRTX4080と比べても同様だ。WQHDゲーミングでは24%の差だったが、4Kでは36%に広がっている。

RTX4070Tiは4Kには向いておらず、4Kゲーミング性能を求めるならハイクラス以上のグラボを選ぶべきだ。
RTX4080の性能ベンチマークを比較解説【vs RTX3080,4070Ti,4090】

4Kゲーミングを可能にする「フレーム生成」

RTX4070TiRTX3090Ti
Witcher 3 NextGen(RT)
WQHD
10967
Hogwarts Legacy
WQHD
172107
Witcher 3 NextGen(RT)
4K
5647
Hogwarts Legacy
4K
8678
※記載している平均フレームレートは目安であり、保証するものではないことに注意。
※CPUはRyzen7 5800X3D、最高設定
※RTX4070TiはDLSS+フレーム生成、RTX3090TiはDLSS
※DLSSはクオリティ(画質重視)
※フレーム生成を使うには、ゲーム側が対応している必要がある

フレーム生成を使えば、RTX4070Tiは4Kでも十分にプレイできる

フレーム生成を使わないネイティブの状態では、RTX4070Tiは特に4KでRTX3090Tiに負けていた。
一方でフレーム生成を使えば、RTX3090Tiより高いフレームレートを出せる。かなり重いWitcher 3でも平均56fpsであり、60fpsには届いていないものの健闘していることがわかる。

RTX4070Tiは基本的にはWQHDが適正のグラボだが、フレーム生成を使えば4Kにも対応できる。

RTX4070Tiのクリエイティブ性能を比較

RTX4070TiRTX3070TiRTX3090TiRTX4070RTX4080
Premiere Pro
PugetBench
67.1
100%
63.5
95%
67.1
100%
69.2
103%
86.6
129%
Photoshop
PugetBench
136.2
100%
141.1
104%
125.7
92%
133.1
98%
137.8
101%
Blender7193
100%
4104
57%
6523
91%
5996
83%
9470
132%
※ベンチマークスコアは性能の目安であり、実際のパフォーマンスを保証するものではない

RTX4070Tiは、クリエイティブ用途でも強いグラボだ。

RTX4080以外にはほとんどの項目で勝っていて、高いパフォーマンスが期待できる。特にRTX3090Tiより高いスコアを出せていることに注目したい。

ゲームだけでなくクリエイティブ用途でも、RTX4070Tiは魅力度の高いグラボと言える。

RTX4070Tiの消費電力とワットパフォーマンスを比較

RTX4070TiRTX3070TiRTX3090TiRTX4070RTX4080
Cyberpunk 2077(RT)261W249W429W185W309W
Watch Dogs Legion(RT)234W240W387W188W273W
Hogwarts Legacy197W281W414W188W279W
Red Dead Redemption 2241W276W399W190W285W
Witcher 3 NextGen(RT)253W279W435W191W309W
平均237.2W265.0W412.8W188.4W291.0W
ワットパフォーマンス0.270.170.160.280.27
※WQHD最高設定
※ワットパフォーマンス=フレームレート÷消費電力 高いほうが良い

RTX4070Tiのワットパフォーマンスは、RTX30シリーズより優れている。

RTX40シリーズは、プロセスルールの微細化によって電力効率が良くなっている。
RTX4080の消費電力ですら、RTX3070Tiよりわずかに多い程度だ。

RTX40シリーズ同士で比べると、どのグラボも同程度のワットパフォーマンスだ。

RTX4070Tiの価格とコスパを比較

RTX4070TiRTX3070TiRTX3090TiRTX4070RTX4080
グラボ価格11.5万円~6.9万円~25.4万円~8.7万円~16.0万円~
搭載PC価格23万円~19万円~36万円~
コスパ(ゲーム)5.606.522.616.004.99
コスパ(ベンチ)0.1970.2150.0860.2050.175
※グラボ価格は価格.comの最安値
※搭載PC価格は、管理人が確認した限りの最安値
※コスパ(ゲーム)=平均フレームレート÷グラボ価格(万円)
※コスパ(ベンチ)=3DMark÷グラボ価格

RTX4070Tiは、高性能なグラボの中では価格が安く、現実的に手が出しやすいという特徴がある

RTX4070Tiのコスパは標準的だが、価格自体は11万円以上であり非常に高価だ。
とはいえ、高性能なグラボとしては安価だし、搭載PCの価格も23万円~と良心的だ。RTX4070Ti搭載モデルにはコスパ重視のものが存在するため、搭載PCを比較的安価で手に入れることができる。

RTX4080はRTX4070Tiより4.5万円高く、コスパも悪い。RTX4080は高性能なハイクラスグラボなのでパーツにこだわったPCが多く、RTX4070Ti搭載PCと比べてグラボ以上の価格差がつく傾向にある。

RTX4070Tiは性能と価格の両方を妥協したくない人向けのグラボであり、一般的なゲーマーが手を出せるグラボの中で最も高性能だ。

RTX4070Tiに関してよくある質問

  • RTX4070Tiと組み合わせるのにおすすめのCPUは?
  • RTX4070Tiの推奨電源は?
  • RTX4070Tiを使うと電気代はいくらになる?

RTX4070Tiと組み合わせるのにおすすめのCPUは?

PassMarkCinebench
シングル
Cinebench
マルチ
コア/スレッド
Core i7-137003628021072477016/24
Ryzen7 5700X266711532138028/16

性能を重視したいならCore i7-13700、価格を重視したいならRyzen7 5700Xを選ぶと良い。

どちらもBTOショップで見かけるCPUだが、おすすめはCore i7-13700だ。
RTX4070Tiほどのグラボを搭載するなら、CPUの性能も高くしたい。

RTX4070Tiの推奨電源は?

RTX4070Tiの公式の推奨電源は700Wだ。

RTX4070TiのTDPは285Wだ。Core i7-13700Kを搭載すると+125Wで約400Wとなる。

使用電力の約2倍弱の電源が望ましいとされているので、700Wが推奨されている。

RTX4070Tiを使うと電気代はいくらになる?

ゲーム時の消費電力平均1日5時間使用30日間使用
RTX4070Ti237.2W36.77円1102.98円
RTX3070Ti265.0W41.08円1232.25円
RTX3090Ti412.8W63.98円1919.52円
RTX4070188.4W29.20円876.06円
RTX4080291.0W45.11円1353.15円
※電気代は全国家庭電気製品公正取引協議会より、31円/kWhで計算。
※環境によって電気代は異なる

グラボのみで計算。実際はCPUなどの電力がかかるし、環境によって異なる。

RTX4070Tiの性能ベンチマークの比較まとめ

このページでは、RTX4070Tiの性能ベンチマークを比較した。

RTX4070Tiについて振り返ると以下の通り。

  • RTX4070Tiは、前世代最強のRTX3090Tiと同等の総合性能
  • RTX4070TiはWQHD適性が非常に高い
  • RTX4070Tiの最大の売りは価格であり、手が出せる範囲でなるべく高い性能が欲しい人に最適

性能と価格の両方を妥協したくない人にRTX4070Tiはぴったりだ。

RTX4070Tiを選ぶか選ばないかで迷っている人は、以下のグラボの選び方についてのページを読むと良い。
≫ゲーミングPCに載せるグラボ性能の選び方とおすすめを初心者でもわかるように解説

参考サイト

このページで紹介したベンチマークスコアは、以下のサイトから引用した。

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