
「ゲーミングPCを注文したんだけど、家に届いたらしなきゃいけないこととかあるの?普通のPCしか使ったことないから、ゲーミングPC特有の初期設定とかあったら困るな…」って人に読んでほしいページだよ。
このページの内容は以下の通り。
- ゲーミングPCの電源を入れるまでにすること
- ゲーミングPCの電源を入れてからすること
- その他確認しておきたいこと
きちんと設定しておかないと、ゲーミングPCの意味がなくなる初期設定も存在する。このページをしっかりと読んで、不利益を被らないようにしてほしい。
ゲーミングPCの電源を入れるまでにすること
- ゲーミングPCを丁寧に取り出す
- 同梱物を確認する
- 壁際・窓際以外にゲーミングPCを設置する
- 横置きは推奨しない
- 配線を整える
- 電源を入れる
ゲーミングPCを丁寧に取り出す
まずはゲーミングPCをダンボールから取り出す作業だ。
ゲーミングPC+緩衝材でダンボール内にピッタリはまっているので、取り出すのが難しい。かつ、重量が10kgほどなので割りと苦労するところだ。
ちなみに、初期不良期間が終わるまでダンボールは残しておくと良い。万が一初期不良があった場合の返送時に使えるからだ。
同梱物を確認する
ゲーミングPCをダンボールから取り出したら、次は同梱物を確認する。注文通りの内容になっているかどうかの確認だ。
- ゲーミングPC本体
- 電源ケーブル
- 納品書
- 各種説明書
- カスタマイズでつけた周辺機器
- OSのディスク
- その他特典
BTOによっては搭載パーツの箱や説明書が入っていたりする。
壁際・窓際以外にゲーミングPCを設置する
排熱の関係上、ゲーミングPCは壁から30cm以上離れたところに設置すべきだ。
ゲーミングPCは前面から空気を取り込んでPC内部を冷やし、熱い空気が背面から出てくる構造になっている。
背面の排気口を壁で塞ぐように設置してしまうと、熱が滞って排熱がうまくいかなくなる。熱がゲーミングPC内部に留まってパフォーマンスが低下するだけでなく、寿命が短くなるリスクもある。
さらに、ゲーミングPCは窓際に置くべきではない。窓際は直射日光が当たりやすいというだけでなく、冬にPC内部が結露する可能性がある。PCが水分にあてられて故障するかもしれないので、窓際に設置すべきではない。
横置きは推奨しない
スペースの関係上、ゲーミングPCを横置きしたい人もいるかもしれないが、推奨はできない。
マザーボードを下面にすれば、横置きでも問題ないとは言われている。
しかし基本的には、ゲーミングPCは縦に設置することを想定している。想定外のことをすると、寿命を早めてしまう原因になるかもしれない。無難な縦置きをおすすめする。
配線を整える
ゲーミングPCに最低限接続しなければならないものは以下の通り。
備考 | |
---|---|
電源ケーブル | PC背面の下側に挿すことが多い。しっかりと奥まで挿す。 |
マウス | 黒いUSB端子に挿す。青でも良いが恩恵はない。 |
キーボード | 黒いUSB端子に挿す。青でも良いが恩恵はない。 |
有線ケーブル | 凸のような形をした端子に挿す。 無線接続するカスタマイズにした場合は必要ない。 |
モニター | 背面の中程にあるHDMIかDisplayPortに挿す。ケーブルはモニター購入時に付属しているはず。 |
この中で注意が必要なのはモニターだ。
モニターを接続する場所は2か所ある。内蔵GPU側とグラボ側だ。
間違って内蔵GPU側にモニターを接続してしまうと、グラボの意味が全くなくなる。必ずグラボ側に接続すべきだ。

電源を入れる

配線が終わったらいよいよPCの起動なのだが、ゲーミングPCによっては電源ケーブル端子の横に電源スイッチがついていることがある。
このスイッチは「◯がオフ、ーがオン」だ。直感に反しているため、勘違いして電源がつかず、初期不良を疑うことになってしまう。
ちなみに◯は0、ーは1であり、コンピューターの世界でのオンとオフを表している。
ゲーミングPCの電源を入れてからやるべき初期設定
- Windowsの設定
- ディスプレイの設定
- マウスの設定
- 電源の設定
- ゲームモードを有効化
- ゲームやソフトのインストール
- NVIDIAコントロールパネルでの設定
- GeForce Experienceでの設定
Windowsの設定
ゲーミングPCの電源をつけると、Windowsの設定が始まる。基本的には画面の指示に従って設定をしていくだけであり、難しいことはなにもない。Windowsの認証コードはゲーミングPC本体の側面あたりに貼り付けられていることが多い。
1つだけ注意点があるとすれば、ユーザー名を日本語にしてはいけない。ユーザー名はフォルダの名前になるのだが、ファルダ名が日本語だとソフトのインストール時などに不具合が起きることがある。世界の標準は英語であり、日本語を想定していないからだ。なお、スペース(空白)も使用すべきではないので、区切りたいならアンダーバー(_)を使用すること。
ディスプレイの設定
ゲーミングPCでは、144Hz以上のゲーミングモニターを使うことが多いはず。
ただしディスプレイの設定をしていないと、60Hzでプレイすることになってしまう可能性がある。
ディスプレイ設定の手順は以下の通りだ。(画像はWindows11。Windows10の場合は見た目が違うが手順自体は同じ)
- 画面の何もないところで右クリックし、「ディスプレイ設定」を左クリック
- 「ディスプレイの詳細設定」を左クリック
- リフレッシュレートを設定する。モニターがグラボにつながっているかどうかも確認できる
マウスの設定
フォートナイトやApexのような、繊細な操作が必要になるゲームでは、マウスの設定が重要だ。
マウス設定の手順は以下の通り。(画像はWindows11。Windows10の場合は見た目が違うが手順自体は同じ)
- 画面下のタスクバーにある検索窓で「マウス」と打ち、「マウス設定」を左クリック
- 「マウスの追加設定」をクリック
- 「ポインターオプション」タブを選択し、「ポインターの精度を高める」のチェックを外して適用
この設定をオンにすると、マウスを動かす速度によってマウスカーソルの移動距離が変わってしまう。ゲームをするときには不必要な機能なため、オフ推奨だ。
電源の設定
電源はゲーミングPCの心臓だ。全身に血液(酸素)をめぐらせる心臓の機能が弱いと、身体が100%の力を出せない。
それと同じで、電源がフルで力を発揮できる設定にしておかないと、ゲーミングPCの力を引き出すことができない。
電源の設定は以下の通りだ。(画像はWindows11。Windows10の場合は見た目が違うが手順自体は同じ)
- 画面下のタスクバーにある検索窓で「電源」と打ち、「電源プランの編集」を左クリック
- 「詳細な電源設定の変更」を左クリック
- 「高パフォーマンス」を選択。「ハードディスク」のところは0分にしている
ゲームモードを有効化
ゲームモードとはWindowsの機能で、ゲームプレイ時にPCのパフォーマンスをゲームに集中させる機能だ。劇的な恩恵は望めないが、デメリットになることはないのでオン推奨だ。
なお、Ryzen9 7900X3DやRyzen9 7950Xを搭載している場合はゲームモードをオンにすることの恩恵がかなり大きい。3D V-Cacheが搭載されている側のコアを使うようになるからだ。
- 画面下のタスクバーにある検索窓で「ゲーム」と打ち、「ゲームモードの設定」をクリック
- ゲームモードをオンにする
ゲームやソフトのインストール
以下は代表的なソフトだ。
ソフト名 | どんなソフト |
---|---|
Google Chrome | 検索ブラウザ |
GeForce Experience | グラボに関するツール |
Steam | ゲーム配信プラットフォーム |
Epic Games Store | ゲーム配信プラットフォーム |
Discord | 通話アプリ |
各ゲーミングデバイスのソフト | デバイスの設定を行う |
画面下部の検索窓から検索してインストールすれば良い。詳しくは以下のページで解説している
≫ゲーミングPCに入れるべき便利な無料ソフトを紹介
NVIDIAコントロールパネルでの設定
NVIDIAコントロールパネルでは、ゲーミングPCに搭載しているグラフィックボードの設定ができる。グラフィックボードはゲーミングPCの性能に関わる重要パーツなので、この設定はかなり重要だ。
NVIDIAコントロールパネルの設定手順は以下の通りだ。(画像はWindows11。Windows10の場合は見た目が違うが手順自体は同じ)
- 画面下のタスクバーにある検索窓で「NVIDIA」と打ち、「NVIDIAコントロールパネル」をクリック
- 「解像度の変更」タブで解像度でリフレッシュレートを最大に設定する。解像度のところは「ULTRA HD」の欄ではなく、「PC」という欄にあるものを選ぶ。
- 「プレビューによるイメージの調整」タブで「詳細3Dイメージ設定を使用する」にチェックをいれる
- 「3D設定の管理」タブで様々な項目が出てくる。設定項目が多すぎるため、別ページで詳しく解説している。ぜひそちらを参照してほしい。
≫NVIDIAコントロールパネルのおすすめ設定で快適にゲームをプレイしよう
NVIDIAコントロールパネルでの設定はフレームレートや画質に大きく関わってくる。必ず設定しておきたい。
GeForce Experienceでの設定
GeForce Experienceはグラボに関するソフトで、グラボ性能に合わせてゲームごとに最適な設定にする機能がついている。
ただし特に対戦ゲームでは不必要な機能なのでオフにする。対戦ゲームでは画質を落としてフレームレートを稼ぐのが普通だからだ。
この機能をオンのままにしておくと、ゲームを起動するたびに最適設定に勝手に書き換えられてしまう。

その他確認しておきたいこと
ここまででゲーミングPCの初期設定は一通り終わっている。このままゲームをしても良いが、最後にチェックしておきたいことを紹介する。
セキュリティソフトは削除してOK
BTOショップでゲーミングPCを購入した場合にインストールされている有料セキュリティソフト(お試し版)は削除して構わない。
BTOショップで買ったゲーミングPCには、30日間の無料お試しセキュリティソフトがあらかじめインストールされている。無料期間が終わると、有料ソフトに誘導される仕組みだ。
お試し版のセキュリティソフトはアンインストールして良い。ゲーミングPCには、Windowsに標準搭載されているMicrosoft Defenderというセキュリティソフトが入っているからだ。
Microsoft Defenderのセキュリティ水準は高く、わざわざ他のセキュリティソフトを入れる必要性は薄い。
有料のセキュリティソフトは、ゲーミングPCの動作が重くなったり、ゲームプレイ中にスキャンが始まったりしてゲームの邪魔になることもあるのだ。
セキュリティソフトやMicrosoft Defenderについて詳しく知りたい人は、以下のページを読むと良い。
›ゲーミングPCにセキュリティソフトは必要ない
Windowsをアップデートする
OSのアップデートは、デバイスの基本だ。OSを最新のものにアップデートすることで、バグの改善やセキュリティの強化がなされる。
ただし、最新のWindowsにはバグがあって安定性に欠けていることがある。深刻なバグがあるケースは稀だが、そういったバグはすぐに話題になるため、アップデートをする前に調べておくと良い。
アップデートの頻度は高くないため、そこまで面倒ではないはずだ。
グラフィックボードのドライバーを更新する
グラフィックボードを制御するドライバーの更新は重要だ。ドライバーの更新によって安定性が向上する。ゲーミングPCなら必須だ。
先ほど紹介したのGeForce Experienceでドライバーの更新ができる。最新のバージョンにしておくと良い。
ゲーミングPCが届いたらやるべき初期設定まとめ
- ゲーミングPCを壊さないように正しく扱う必要がある
- 必要な設定をしてゲーミングPCの機能を活かす
- OSやソフトの更新は忘れずに行う
このページでは、ゲーミングPCが届いてゲームをプレイする前までにやるべきことを解説した。快適なゲームライフを送ってくれれば幸いだ。