
「ゲーミングPCは自作したほうが良いって聞いたことあるんだよね。でもPC初心者だから、自作するの怖いんだよね。BTOで買ったほうが良いのかな?」って人に読んでほしいページだよ。
このページの内容は以下の通り。
- 自作とBTOの違い
- 自作とBTOのどちらを選ぶべきか
このページを読めば、自作とBTOの違いやどちらを選ぶべきかがわかり、損をしづらくなる。
自作とBTOとの違いを5つの視点から解説
自作とBTOの詳しい違いを、以上の5つの視点から見ていこう。
自作なら最安値を実現できる
ゲーミングPCを自作すれば、最安値を実現可能だ。
BTOのゲーミングPCにはBTO側の利益分が価格に含まれるため、どうしても最安値にはならない。
1円でも安くしたいなら自作のほうが有利だ。
とはいえ、BTOは大量のパーツを注文することで単価を安くできるとも言われていて、昔ほど自作とBTOの価格差はない。
以下の表は、フロンティアというBTOのゲーミングPCと、パーツの価格を比較したものだ。
フロンティアのゲーミングPC | パーツの価格 | |
---|---|---|
CPU | Core i5-12400F | 22,780円 |
CPUクーラー | 空冷サイドフロー SE-224-XTA | 2,980円 |
マザーボード | ASRock B660M-HDV | 13,980円 |
グラフィックボード | RTX3060(12GB) | 46,800円 |
メモリ | 8GB×2 DDR4-3200 | 4,980円 |
SSD | 512GB NVMe | 5,280円 |
電源 | 600W BRONZE | 6,681円 |
ケース | microATXケース 前面インターフェース:USB2.0×2、USB3.0×2 | 6,052円 |
OS | Windows11 Home 64bit | 14,930円 |
価格(税込) | 139,800円 | 124,463円 |
BTOと自作の価格差は1.5万円だ。手間賃と思えば妥当な価格差と言える。
なお、自作は最安値を実現可能だが、同時に最高値も実現できる。選りすぐりのパーツを大量に搭載すれば、最高値のゲーミングPCになる。
自作なら性能の引き上げが可能だが…
自作の場合、パーツの性能を限界以上に引き出せる。
BTOの場合、熱暴走などの不具合が起きないように、定格で安定的に動作させることを前提にした構成・設定になっている。パワーをセーブすることで、誰でも安心して扱えるのだ。
一方で自作の場合、制限を解いて好き勝手に性能を引き出せる。性能の上限値で言えば、自作のほうが高い。
特に全コアを全開で使うエンコードのような作業をする場合は差が出やすい。
ただし、性能を引き出すためには多くの知識が必要だ。
どれくらいの冷却性能が必要なのか、どれほどまで性能を高めることができるのか、といった見極めができないと逆に性能が低くなるし、最悪の場合ゲーミングPCが故障する。
新製品の場合はシステムが最適化されておらず、最悪の場合発火することもある。
特に最近はIntelとAMDの対決が激しく、上位CPUでは発熱量が多い。適切なパーツ選定ができなければ低いパフォーマンスしか出せない。
知識が少ない人の場合、自作の強みを活かせないというわけだ。
カスタマイズの幅は自作が圧勝
自作の場合、カスタマイズの幅は無限大だ。
BTOの場合は、BTOが提示しているパーツの中から選ぶことになるので、選択肢は非常に限られている。
とはいえ、選択肢が限られているからこそ選びやすいし、パーツの相性問題が起きない組み合わせにしてくれているというメリットでもある。
一方で自作の場合、自分で好きなパーツを選ぶことができる。ゲーミングPC玄人には、パーツの色やデザインにまでこだわる人もいるほどだ。
ただしパーツ同士の相性問題を自分で調べる必要があるし、購入してから相性の悪さに気づくケースもある。
自作のカスタマイズ幅の広さは、一概にメリットとは言えないのだ。
手間の少なさはBTOが圧勝
- 自作:深い知識をつける→性能を決める→パーツ選定→パーツ注文→組み立て→起動→(改善・再注文)→完成
- BTO:浅い知識をつける→性能を決める→モデルを見る→カスタマイズ→注文
手間の少なさで言えばBTOが圧勝だ。
パーツの選定や組み立てなど、全てをショップ側がやってくれるので、ユーザーの負担がかなり少ない。
自作する場合の流れ
深い知識をつける→性能を決める→パーツ選定→パーツ注文→組み立て→起動→(改善・再注文)→完成
自作の場合はパーツに関する深い知識が必要だ。例えば「DDR4対応のマザーボードを使うのであればメモリはDDR4でなくてはならない」というように。
ゲーミングPCの性能を決めたら、次はパーツ選定だ。パーツによって互換性があるので、きちんと確認しながら選ぶ必要がある。
どのメーカーのどの型番のパーツを選ぶかを、互換性や価格を気にしながら決めなければならない。
注文したパーツがすべて届いたら組み立て開始だ。組み立て中にもパーツの破損などの罠が潜んでいるので、注意しながら作業を進める必要がある。
パーツによっては組み立てが難解で、作業がなかなか進まないこともある。
組み立て作業が終了したら完成ではない。ゲーミングPCが正常に起動しなかったり、動作に異常があったりするからだ。
異常がある場合はどこに問題があるのかを自分で探す必要がある。もしパーツ同士の相性が悪いのであれば、該当パーツを買いなおす必要がある。
しかも例えば、メモリが反応せずに初期不良かと思いきや、CPUクーラーの締めすぎでマザーボードが反ってしまい、接触が悪くなっているだけというようなケースもある。
不具合を取り除き、正常に起動・動作したら完成だ。
BTOを利用する場合の流れ
浅い知識をつける→性能を決める→モデルを見る→カスタマイズ→注文
BTOを利用する場合、「(世代が同じなら)Core i5よりCore i7のほうが性能が高い」「RTX4060はエントリークラスのグラボ」というような基本的な知識だけ持っていれば良い。
最低限の知識をつけて、欲しい性能を決めたら、BTOでモデルを選ぶだけだ。
モデルを選んだら、メモリやストレージなどをカスタマイズして、注文すれば完了となる。
保証はBTOが圧勝
保証に関しては、BTOが優れている。
保証期間の長さだけなら自作のほうが長い。
BTOの保証期間はデフォルトで1年、延長保証加入で3年程度なのに対し、自作の場合はパーツごとに保証期間が決まっていて、長いものだと10年保証のパーツもある。
ただし問題なのは、どのパーツが壊れているのかがわからないことだ。
「症状から故障パーツを予想→予備パーツに取り換える→原因解明」という流れが一般的だが、多くの人は予備のパーツを持っていない。どのパーツが故障しているのかがわからないのだ。
BTOの場合、保証期間内であれば無償(片道の送料は負担)で修理してくれるし、保証期間外でも有償修理をしてくれる。
どのパーツが壊れているのかを突き止める必要がなく、修理を申し込めば直してくれるのだ。
保証期間の長さでは自作のほうが優れているが、実際に修理することを加味するとBTOのほうが優れている。
自作とBTOのどちらを選ぶべきなのか
特にPC初心者には、BTOをおすすめする。
自作よりBTOをおすすめする理由は以下の通り。
- BTOは安定性が高く、失敗しにくいから
- 自作は完成までの過程を楽しむものだから
BTOのゲーミングPCは動作に安定性がある。問題が起きないような構成・設定になっていて、誰でも問題なく扱える。
また、自作は完成までを楽しむものでもある。どのパーツを搭載しようか、どのPCケースを選ぼうかと考えて、実際に組み立てるまでを楽しむのだ。
完成までの過程を楽しめる初心者は少ない。めんどくささが勝る人が多いはず。
特に初心者は、自作のメリットを享受しにくいので、安定性のあるBTOをおすすめする。
知り合いの自作経験者への相談を考えている人は注意
「知り合いに自作経験者がいるから、その人に全部聞けば失敗しないよね」と考えている人は注意が必要だ。
その人が最後に自作をしたのがいつで、その後にパーツの情報を追っているかどうかが重要だからだ。
日々新しいパーツが発売されているし、新しい規格が登場している。
3年前は定番だったメーカーが今では没落していたり、逆に定番に成り上がったメーカーもある。
1年とか3年とか短い期間で色々変わるので、知識をアップデートしていない人の意見は役に立たないことが多いのだ。
どのBTOショップを選べば良いのか
おすすめのBTOは以上の4つだ。
それぞれ別の特徴を持つBTOなので、多くの人の需要に応えられるはず。
特にSEVENは自作並みのカスタマイズ幅があり、自作をしたい人でも満足できる。SEVENは知識の少ない初心者にはおすすめできないが、ある程度の知識があるなら半自作のように選べておすすめだ。
BTOの詳しい選び方については、別のページで解説している。興味のある人は読むと良い。
≫BTOショップとは?選び方と初心者おすすめを解説!
自作とBTOの違いまとめ
このページでは、ゲーミングPCにおける自作とBTOの違いを紹介し、どちらを選ぶべきなのかを解説した。
自作とBTOについて振り返ると以下の通り。
- 自作はすべてを自分の思い通りにできる分、様々なリスクが潜んでいる
- BTOは限られた選択肢からしか選べないが、安定性は抜群
- 特にPC初心者には、BTOをおすすめする
BTOを利用するなら、カスタマイズ幅のSEVEN、価格重視のフロンティア、品質重視のサイコム、価格×品質重視のツクモがおすすめだ。