
「ゲーミングPCって自作したほうが良いって聞いたことあるんだよね。でもPC初心者だから自作するの怖いんだよね。BTOで買ったほうが良いのかな?」って人に読んでほしいページだよ。
このページの内容は以下の通り。
- ゲーミングPC初心者なら自作よりBTOにすべき理由
- 自作とBTOとの違い
- ゲーミングPC初心者ならBTOを選ぶべし
PC初心者がPC玄人に相談すると、自作を勧められることがある。しかし当ブログではPC初心者が自作に手を出すのはおすすめしていない。
このページを読めば、ゲーミングPC初心者が自作をしないほうが良い理由が分かり、初めてのゲーミングPCで失敗するリスクを減らすことができる。
ゲーミングPCの自作は完成までを楽しむものだから
ゲーミングPC初心者が自作ではなくBTOショップで完成品を買ったほうが良い理由は、自作は完成までを楽しむものだからだ。
どんな性能にしようか、どのメーカーのどのパーツを使おうか、ケースはどれにしようか…と考えて、パーツが届いたら組み立てて、意図しないハプニングが起きつつも完成させるまでの一連の過程に価値があるのだ。
「いやいや、自分が欲しい構成のゲーミングPCを手に入れるために自作するんじゃないの?」と思う人がいるかもしれない。
もちろんそういう目的もあるがあくまでサブであり、メインは過程を楽しむことなのだ。
初心者が自作の過程を楽しめと言われてもなかなか難しい。ゲーミングPCに関する知識が少ないとワクワクより不安が大きいし、そもそも楽しさを理解できない。
だからゲーミングPC初心者はBTOショップで完成品を買ったほうが良いのだ。
自作とBTOとの違いを4つの視点から解説
自作とBTOとの詳しい違いを以下の4つの視点から見ていこう。
- 価格
- カスタマイズ幅
- 手間
- 保証
価格は場合によってまちまち
自作の方が価格が安いと言われるが、半分正解で半分不正解だ。
自作の場合はパーツを自分で選べるので、最安値のパーツで固めることができる。最安値で作れば当然BTOより安くなるというわけだ。
以下はフロンティアというBTOショップのゲーミングPCと、パーツの価格を比較した表だ。
フロンティアのゲーミングPC | パーツの価格 | |
CPU | Core i5-12400F | 22,780円 |
CPUクーラー | 空冷サイドフロー SE-224-XTA |
2,980円 |
マザーボード | ASRock B660M-HDV | 13,980円 |
グラフィックボード | RTX3060(12GB) | 46,800円 |
メモリ | 8GB×2 DDR4-3200 | 4,980円 |
SSD | 512GB NVMe | 5,280円 |
電源 | 600W BRONZE | 6,681円 |
ケース | microATXケース 前面インターフェース:USB2.0×2、USB3.0×2 |
6,052円 |
OS | Windows11 Home 64bit | 14,930円 |
価格(税込) | 139,800円 | 124,463円 |
価格.comを参考に各パーツの最安値を表の右側に記している。型番がわからないパーツに関しては、同じ特徴を持つパーツの中での最安値としている。
フロンティアはBTOショップの中で最安値に近いレベルで安いが、それでも自作の最安値と比べると約15,000円の差がある。
何が何でも安くしたいという場合は自作の方が安くなるが、昔ほど価格面で自作PCに優位性があるわけではないのは覚えておこう。
ただし当然、パーツを選りすぐろうとすると価格は高くなる。
自作PCに取り組むような人はパーツにこだわることが多いため、自作のほうが高くなることも十分にあり得るのだ。
カスタマイズの幅は自作が圧勝
自作の場合、この世のすべてのパーツから選べるのでカスタマイズ幅は圧倒的に広い。パーツごとに使えない組み合わせというのも存在するが、それを差し引いても膨大なカスタマイズ幅だ。
ただし選択肢が多すぎて、特に初心者はどれを選べば良いのか全く分からないという事態に陥りがちとなる。
BTOの場合、ショップ側が用意した選択肢の中からパーツを選ぶことになるのでカスタマイズ幅は狭い。
ただ、CPUやグラボのように性能に直結するパーツであれば定番の物は揃っているし、「サイコム」のようなこだわり派向けのBTOショップであれば定番メーカーの品質の高いパーツが揃っている。
PCオタク以外なら満足できる構成がBTOショップには既に並んでいるのだ。
自作は圧倒的なカスタマイズ幅が魅力だが、BTOのカスタマイズ幅の狭さも選びやすさにつながっているため一概にデメリットとは言えないということだ。
手間の少なさはBTOが圧勝
- 自作:深い知識をつける→性能を決める→パーツ選定→パーツ注文→組み立て→起動→改善・再注文→完成
- BTO:浅い知識をつける→性能を決める→モデルを見る→カスタマイズ→注文
手間の少なさで言えばBTOが圧勝だ。
パーツの選定や組み立てなど、全てをショップ側がやってくれるので、ユーザーの負担がかなり少ない。
自作する場合の流れ
自作の場合はパーツに関する深い知識が必要だ。例えば「DDR4対応のマザーボードを使うのであればメモリはDDR4でなくてはならない」というように。
ゲーミングPCの性能を決めたら、自作の場合はパーツ選定に入る。パーツによって互換性がある・なしが違うので、きちんと確認しながら選ぶ必要がある。
また、例えばRTX3060のグラボであっても複数のメーカーから複数の製品が出ているので、どれにするかを考えなくてはならない。
自作の場合はパーツを注文して届いたらいよいよ組み立てだ。組み立て時にも失敗する原因が潜んでいるので注意が必要だ。
組み立て後にいざ起動と思っても正常に起動しないことがある。
その場合はどこに問題があるのかを自分で判断する必要があり、パーツ同士の相性が悪いのであれば該当のパーツを買いなおす必要がある。
そして不具合を取り除いたらようやく完成だ。
BTOを利用する場合の流れ
BTOであれば、「(世代が同じなら)Core i5よりCore i7のほうが性能が高い」「RTX3060はエントリークラスのグラボ」というような基本的な知識だけ持っていれば良い。
性能を決めたら、BTOショップで自分が欲しい性能のモデルを選ぶだけだ。後はSSDやCPUクーラーなどの細かいパーツをカスタマイズして注文をすれば完了となる。
保証はBTOが圧勝
保証期間の長さだけなら自作の方が長い。
BTOショップの保証はデフォルトで1年・延長保証で3年程度なのに対し、自作の場合はパーツごとに保証期間が決まっていて、長いものだと10年保証のパーツもある。
ただし問題なのは、自作の場合、ゲーミングPCが壊れたときにどのパーツが壊れたのかがわからないということだ。ゲーミングPCはたくさんのパーツで構成されているが、1つでも不具合が出るとPCが正常に動作しなくなるので、どのパーツが壊れているのかを自分で探す必要がある。
一見すると簡単なように見えるが、実はかなりハードルが高い。
予備のパーツと取り換えながら原因を追究するのが普通だが、一般人は予備のパーツなど持っていないからだ。つまりどのパーツが壊れているのかを特定できない。
BTOショップのゲーミングPCであれば、保証期間が終わった後も有償修理を受け付けてくれている。どのパーツが壊れているのかをBTOショップ側が突き止めてパーツ交換をしてくれるのだ。
保証の長さだけなら自作のほうが優れているが、実際に原因を特定することを加味するとBTOの方が初心者にとって優しいのだ。
初心者なら自作はせずにBTOを利用するべき
自作はカスタマイズ幅で圧倒的な優位性があるものの価格面での優位性は小さく、手間や保証の面ではBTOに圧倒的に負けている。
初心者は膨大なカスタマイズ幅を活かすことができないし、手間が少なく保証が厚いほうが失敗が少なくなる。初心者は自作ではなくBTOを利用するべきだ。
どのBTOショップを選べば良いのか
自作ではなくBTOにすると決めた次に悩むのはどのBTOを選ぶかだ。ただ、BTO選びはさほど難しくない。BTOごとにラインナップの傾向があるからだ。
価格重視のショップ・品質重視のショップ・デザイン重視のショップというようにBTOごとに特徴があるので、自分が何を重視したいかによって選ぶべきBTOが自然と決まるのだ。
BTOの詳しい選び方については別のページで解説している。興味のある人は読むと良い。
≫BTOショップとは?選び方と初心者おすすめを解説!