
ゲーミングモニターの解説見てたんだけど、表示遅延とか応答速度とかって何?同じものじゃないの?よくわからないや…。
ゲーミングモニターには様々な用語があり、よくわかっていない人も多いです。中でも表示遅延と応答速度をごっちゃにして理解してしまっている人が少なくありません。(登録者が多いゲーム実況者でも間違っている人がいました)
そこでこの記事では、表示遅延と応答速度について、わかりやすさ重視で解説していきます。
この記事を見れば、表示遅延と応答速度について簡単に理解することができ、ごちゃごちゃになってしまうこともなくなります。
表示遅延とはモニター側での処理に時間がかかりすぎると発生する
ゲーム画面がモニターに映し出されるまでの過程は以下の通りです。
- キーボードやコントローラーで入力する
- 入力した動作がPCやゲーム機で受け取られて処理される
- その処理の結果をモニターに映し出すためにモニターが処理をする
1番での入力が画面に反映されるまでの誤差を表示遅延(もしくは入力遅延)と言います。この記事ではモニターについての話なので、3番について触れていきます。
ここではわかりやすくするために、3番の処理に1秒かかってしまうとします。
FPSゲームで銃の照準(エイム)を敵に合わせている状況を考えましょう。画面上ではぴったり照準があっていますが、それは1秒前の状態なので、実際はすでに敵は移動しています。
その状態で射撃すると、自分はぴったりで射撃したはずなのに、1秒間画面に射撃が反映されず、その間に敵が移動してしまっているように見えます。
1秒前の世界を見ていることになるので、ラグさを感じるということです。

例えば3秒のところで射撃ボタンを押したとする。モニター上ではぴったり照準があっているが、実際はすでにずれている。そして4秒のところで画面上射撃され、敵に当たっておらず、ラグく感じてしまう。
表示遅延1秒というのはかなり極端すぎますが、表示遅延が大きいとまともにプレイできないということはわかってもらえたでしょう。
表示遅延を0に近づけることで、実際とモニター上との違いがなくなり、よりリアルタイムに近づきます。
テレビはゲーミングモニターより表示遅延が大きいので、FPSやアクションゲーム、格ゲーといった一瞬一瞬が大事なゲームには向いていないというわけです。
応答速度とは画面の色が変わるのにかかる時間のこと
モニターは、1つ1つのドットが色を変えることで映像を作り出しています。
画面上で物体が動いたときに、ドットの色を変えることで動きを表現しているわけです。
この色を変える速さが応答速度になります。
具体例でもう少し見ていきましょう。左端から右端に黒い物体が瞬時に移動するときを考えます。ポイントは「瞬時に」というところです。
一瞬で移動するということは、通り道に黒い物体がいる時間も一瞬です。つまり一瞬だけ黒になり、すぐに背景色に戻るはずということです。
しかし応答速度が遅いと、一瞬で色を変えることができず、しばらくの間黒色が残ってしまいます。これが残像です。
FPSやアクションゲームなどの動きが激しいゲームでは、残像感がない=応答速度が速いモニターを使用することが望ましいです。
ゲーミングモニターは応答速度が速く、1ms(=1/1000秒)以下のものも少なくないです。
GtGってどんな意味なの?
基本的に応答速度は、「黒→白→黒」と変わるまでの速さのことを言います。しかし、実際のゲームプレイで、黒から白もしくは白から黒に変わることはほぼないでしょう。
そこで、ある中間色から別の中間色に変わるまでの速さを表記することが増えています。この場合、「応答速度:1ms(GtG)」というように、GtGと書かれています。
このGtGはGray to Grayのことであり、ある中間色から別の中間色に変わるという意味です。
黒→白→黒のほうが、GtGより速度が速いです。黒白のようなはっきりとした調整をするより、微妙な色調整をする方が難しそうですよね?(例えば音量なんかを0→100にするときは一瞬でできますね。でも26→51にするときは慎重になりますよね。それと同じ感じです。)
GtGのほうが実際プレイするときに近いため、信頼できる値になります。
とはいえ、大抵仕様書には黒白かGtGのどちらかの数値しか書かれていないので、GtGと書かれていなかったら黒白のほうなんだと思ってください。
ゲーミングモニターの応答速度のおすすめは?
基本的に、最近のゲーミングモニターであれば、応答速度は5ms以下のものがほとんどです。
そして5ms以下になってくると、もう違いが体感できません。なので、ゲーミングモニターを選ぶ時には、応答速度はそこまで気にする必要はないですね。
とはいえ、1%でも勝率をあげたいガチゲーマーの人もいるはず。そういったガチゲーマーなのであれば、1ms以下のゲーミングモニターを選ぶと良いでしょう。
表示遅延が大きく応答速度が遅いとどんな影響があるのか
上でも説明しましたが、改めてまとめておきましょう。
表示遅延が大きいと、少し前の世界を見ることになるので、FPSなどの一瞬一瞬が大事なゲームで不利になってしまいます。
応答速度が遅いと、残像ができてしまうので、FPSなどの動きが激しいゲームで不利になります。目が疲れやすくなるというデメリットもあります。
要は、表示遅延も応答速度も、競技的なeスポーツタイトルでの戦績に影響してくるということです。1%でも勝率を高めたいなら、表示遅延が少なく、応答速度が速いモニターを使用するべきです。
なのでゲーマーはゲーミングモニターを使用しているわけですね。ゲーミングモニターはテレビや普通のモニターより表示遅延が少なく、応答速度が速いです。
自分に合ったゲーミングモニターを見つけよう
競技的な対戦ゲームをプレイするならゲーミングモニターは欲しいところです。
ゲーミングモニターには、今回解説したような表示遅延・応答速度以外にも知っておくべきことがあります。知っておかないとまず間違いなく失敗してしまうでしょう。
失敗して後悔したくない人は以下の記事をご覧ください。
