
「今までずっとスピーカーから垂れ流しでゲームしてたけど、ヘッドセット使ったほうが良いって聞くし買ってみようかな。でも、選び方とかどういうのを買えば良いのかとか全くわからないから怖いな…」って人に読んでほしいページだよ。
このページの内容は以下の通り。
- 初めてゲーミングヘッドセットを買う前に知っておきたいこと
- 初めてのゲーミングヘッドセットの選び方
- おすすめのゲーミングヘッドセット3選
ゲーミングヘッドセットはゲーム環境に必須級のデバイスだ。このページを読めばゲーミングヘッドセットがどんなデバイスなのかが分かり、自分に合ったゲーミングヘッドセットを見つけることができる。
初めてゲーミングヘッドセットを買う前に知っておきたい5つのこと
ゲーミングヘッドセットで後悔しないための基礎知識的なものを紹介する。
- ゲーミングヘッドセットとは主にeスポーツ向けのアイテム
- ゲーミングヘッドセットはPCでの使用を一番に想定している
- ゲーミングヘッドセットを買うならできれば1万円以上の予算が欲しい
- 価格が高いゲーミングヘッドセットほど定位感や音質が優れている
- ゲームをするならゲーミングヘッドセットを使おう
ゲーミングヘッドセットとは主にeスポーツ向けのアイテム
ゲーミングヘッドセットはeスポーツ系ゲームをターゲットに作られたヘッドセットのことだ。
eスポーツ系ゲームは音のきれいさよりも定位感(=音がどこから聞こえてくるか)が大事になる。そのため定位感を重視しているものが多い。また、足音が聞こえやすくなるように低音が強めになっているものも多い。
とはいえeスポーツ系以外のゲームで使えないというわけではない。外部ソフトを使ってイコライザーを設定することで音の強弱を変更できるゲーミングヘッドセットもある。
実際私はゲーミングヘッドセットでRPGなどのゲームをプレイしているが満足できている。
時々音楽鑑賞目的で購入した挙句文句を言っている人がいるが、そもそもの用途が違う。音楽鑑賞でゲーミングヘッドセットが使えないわけではないが、音響オタクが満足できるものではない。
ゲーミングヘッドセットはPCでの使用を一番に想定している
eスポーツ系のゲームは基本的にPCゲームだ。そのためゲーミングヘッドセットもPCでの使用を一番に想定している。
例えばゲーミングヘッドセットメーカーはそれぞれ独自に外部ソフトを提供していて、PCに外部ソフトを入れることでイコライザーの設定などの各種設定を行える。ヘッドセット本体の性能には限界があるが、外部ソフトを使うことでより性能が拡張するというわけだ。
しかし外部ソフトはPC専用なので、プレステやSwitchなどのコンソール機では使えない。つまりヘッドセット単体の性能しか享受できないというわけだ。
また、7.1サラウンド機能などはPCに接続したときにしか使えない機能だ。コンソール機ではゲーミングヘッドセットの機能・性能をフルに活用できない場合が多いことに注意。
ゲーミングヘッドセットを買うならできれば1万円以上の予算が欲しい
ゲーミングヘッドセットを買うなら1万円以上のものを買いたい。1万円以下のゲーミングヘッドセットは定位感が悪く、「ゲーミング」と名の付いたただのヘッドセットであることが多いからだ。
例えばAmazonではよくわからないブランドで3,000円ほどのゲーミングヘッドセットがたくさんある。しかしそのような安すぎるゲーミングヘッドセットは定位感がほぼ0に等しく、どこから音が聞こえているのかを判別するのが難しいのだ。
価格が高いゲーミングヘッドセットほど定位感や音質が優れている
基本的にゲーミングヘッドセットは価格が高いほど品質が高くなり、定位感や音質が優れている。
定位感が良いと音がどこから聞こえるのかが分かり、対戦ゲームで有利になる。音質が良いとRPGなどの没入感が大事になるゲームをより楽しめる。
対戦ゲームで有利になりたい・ゲームをより楽しみたいのであれば、高価格高品質なゲーミングヘッドセットがおすすめだ。
ゲームをするならゲーミングヘッドセットを使おう
PCゲームであればゲーミングヘッドセットの機能をフルに活かすことができるので、ゲーミングヘッドセットを使うことで勝率やゲーム体験が向上するはずだ。
コンソール機であっても、スピーカーから垂れ流しのときより音を身近に感じられるのでゲーム体験は向上する。
また、イヤホンよりヘッドホン(ヘッドセット)をおすすめする。イヤホンは長時間の使用に向いていないからだ。イヤホンを長時間付けると耳の中に湿気が溜まり、最悪の場合耳カビが発生する。ヘッドホンの場合は耳の穴をふさぐわけではないので耳カビのリスクが低い。
初めてのゲーミングヘッドセットの選び方
ゲーミングヘッドセットの選び方は以下の通り。
- 有線か無線かを決める
- 重さで絞り込む
- 価格で決める
- その他の観点から絞り込む
この順序で候補を狭めていけばおのずと選択肢が限られてくる。
私はゲーミングヘッドセットを選ぶときに音質自体は気にしない。なぜならネット上の評判からは音質の詳細はわからないし、そもそも音質は価格帯で大体決まっているからだ。
また、有名ブランドであれば外部ソフトを使うことで音をいじれることが多いので、音に関してはどうとでもなるのだ。
有線か無線かを決める
まずは有線にするのか無線にするのかを決めよう。それぞれのメリット・デメリットは以下の通り。
有線 | 無線 | |
メリット | 軽いものが多い。 無線と比べて音質が良い傾向。 |
コードがないので快適。 |
デメリット | コードが邪魔。 コードが一体化しているものだと、断線したら本体ごと買いなおし。 |
重いものが多い。 有線と比べて音質が劣る傾向。 充電の必要がある。 |
「こっちが絶対に良い!」というのはないが、個人的にゲーミングヘッドセットに求めているのは軽さなので、軽いものが多い有線派だ。
有線と無線の詳しい違いは別のページで解説している。
≫【ゲーミングヘッドセット】無線と有線、それぞれのメリット・デメリット
重さで絞り込む
ゲーミングヘッドセットを選ぶときに私が最も重視するのが重さだ。長時間ゲーミングヘッドセットを着用してゲームをするときに、重さによって快適度がまるで違う。
ゲーミングヘッドセットの重さはだいたい以下の通り。
~300g | かなり軽い。 できればここから選びたい。 |
300~350g | 軽めなほう。 許容範囲。 |
350~400g | 重めなほう。 無線だとよくある重さだが、長時間・長期間着用すると首~肩が重くなる。 |
400g~ | 重い。 長時間の着用に向いていない。 |
おすすめは300g以下のゲーミングヘッドセットだ。無線であれば300~350gでも良い。
350g以上のゲーミングヘッドセットを長時間着用すると明らかに首回りに疲れが溜まる。毎日着用し続けると首回りの疲れが蓄積していき、着用するだけで疲れるようになるので、350g以上のゲーミングヘッドセットはおすすめしない。
価格で決める
有線・無線と重さを決めたら、次は価格を決めよう。価格と品質はだいたい比例するので、高価格なものほど音質や定位感が良くて耐久性も高いと思ってくれて良い。
価格帯ごとのおおよそのイメージは以下の通り。
~5,000円 | おすすめしない |
5,000~10,000円 | どうしても予算がない場合におすすめ 有名ブランドのエントリーモデルも複数ある |
10,000円~20,000円 | 有名ブランドのミドルクラス |
20,000~30,000円 | 有名ブランドのハイエンドクラス |
30,000円~ | 有線モデルの傑作やハイエンドの無線モデル |
できれば1万円以上のゲーミングヘッドセットを選びたいが、どうしても予算がない場合は5,000~10,000円から選ぼう。5,000円以下のゲーミングヘッドセットは正直言って微妙なのであまり使う意味がない。
迷ったら高いものを選ぶと良い。というのも妥協で安いものを買うと、安さを理由に後悔したり後から高いものが欲しくなって買いなおすことになったりしがちだからだ。
その他の観点から絞り込む
有線・無線、重さ、価格の3つを決めた時点で、どんなゲーミングヘッドセットにするかの方向性が決まっている。
ここでは細かい部分を見ていく。
イヤーパッドは布かレザーか
ゲーミングヘッドセットのイヤーパッドは布製とレザー製の2種類がある。それぞれの特徴は以下の通り。
布 | レザー | |
メリット | 蒸れにくい。 | 密閉感があり没入感が強い。 |
デメリット | 密閉感が薄く没入感が薄れる。 | 蒸れやすい。 付着した皮脂を放置すると劣化が早まる。 |
長時間の着用に向いているのは布製だが、そこまで気にするようなところでもない。「できれば〇〇が良いな」くらいで大丈夫だ。
密閉型か開放型か
ゲーミングヘッドセットは外部の音を遮断してゲームに集中できることを目的にしているので、密閉型のものがほとんどだ。
特別なこだわりがない限り密閉型でOKだ。
おすすめのゲーミングヘッドセット3選
おすすめ1 | おすすめ2 | おすすめ3 | |
製品名 | Arctis Nova Pro | G733 | G431 |
外観 | ![]() |
![]() |
![]() |
有線or無線 | 有線 | 無線 | 有線 |
重さ | 298g | 278g | 259g |
イヤーパッド | レザー | 布 | レザー |
発売当初の価格(税込) | 38,470円 | 19,250円 | 12,020円 |
私がおすすめするゲーミングヘッドセットは以上の3つだ。それぞれ価格帯や性能が違うので、この中のどれかはピンと来るものがあるはずだ。
※価格は発売当初の価格なので、現在の価格と一致しない場合アリ
おすすめ1:steelseriesの傑作ゲーミングヘッドセット
ヘッドホン形式 | 密閉型 |
接続形式 | 有線 |
重さ | 298g |
イヤーパッド素材 | レザー |
ケーブル特徴 | 着脱式 |
ドライバー口径 | 40mm |
ヘッドホン周波数特性 | 10~40,000Hz |
ヘッドホンインピーダンス | 38Ω |
マイク方式 | 完全格納式 |
マイク極性パターン | 双方向性ノイズキャンセリング |
マイクインピーダンス | 2200Ω |
ノイズキャンセリング | あり |
Game DAC周波数特性 | 5~40,000Hz |
オーディオ形式 | 最大96kHz、24ビット |
発売当初の価格(税込) | 38,470円 |
レビュー記事 | レビュー記事はこちら |
Arctis Nova Proは最もおすすめのゲーミングヘッドセットだ。
音質や定位感が良いのはもちろんだが、注目すべきは298gという軽さだ。価格が高く品質の高いゲーミングヘッドセットほど重量も重くなりがちだが、Arctis Nova Proは300g以下という驚異の軽さを実現している。
デザイン性も優れていて、デンマークの有名デザイナーが設計したデザインは良い意味でゲーミング感がなくて使いやすい。
また、Arctis Nova ProにはGame DAC Gen2というアンプがついてくる。アンプは簡単に言えば音質を上げてくれるデバイスだ。Arctis Nova Pro+Game DAC Gen2、そしてsteelseriesの外部ソフトSonarを使えば、一段階上のゲーム環境を作ることができる。
最高のゲーミングヘッドセットで快適なゲーム環境を作りたい人におすすめだ。ちなみに無線モデルもあるので無線派も安心だ。
おすすめ2:Logocoolの軽量ワイヤレスヘッドセット
ヘッドホン形式 | 密閉型 |
接続形式 | 無線 |
重さ | 278g |
イヤーパッド素材 | 布 |
ドライバー口径 | PRO-G 40mm |
ヘッドホン周波数特性 | 20~20,000Hz |
ヘッドホンインピーダンス | 39Ω |
マイク方式 | 着脱式 |
マイク極性パターン | 単一指向性 |
発売当初の価格(税込) | 19,250円 |
レビュー記事 | レビュー記事はこちら |
G733は278gという軽さを誇るワイヤレスヘッドセットだ。
Logicoolは軽量のワイヤレスヘッドセットをいくつか開発していて、G733はそのうちの1モデルだ。
実はLogicoolの製品にはもっと安くて軽量なモデルがある。しかしG733をあえておすすめする。
というのも、他モデルは確かに軽くて安いが音質がイマイチだからだ。小学生くらいの子どもが使う分にはピッタリだが、中学生や高校生、ましてや大人が使って満足できるものではないと感じた。
軽さ×ワイヤレス×品質を兼ね揃えたG733はワイヤレス派におすすめのゲーミングヘッドセットだ。
おすすめ3:Logicoolのエントリーモデルヘッドセット
ヘッドホン形式 | 密閉型 |
接続形式 | 有線 |
重さ | 259g |
イヤーパッド素材 | レザー |
ケーブル特徴 | 一体型 |
ドライバー口径 | 50mm |
ヘッドホン周波数特性 | 20~20,000Hz |
ヘッドホンインピーダンス | 39Ω |
マイク方式 | 跳ね上げ式 |
マイク極性パターン | 単一指向性 |
発売当初の価格(税込) | 12,020円 |
レビュー記事 | レビュー記事はこちら |
G431はエントリークラスのゲーミングヘッドセットとしておすすめのモデルだ。
音質はそれなりだが、Logicoolの外部ソフトG-Hubでイコライザーをいじることで自分好みの音にすることができる。PC接続時にはサラウンド機能に対応しているので、定位感もカバーできる。
デザインが安っぽくてプラスチック感が強いのはご愛敬だ。エントリーモデルで軽いということでデザイン性はそこまで考えられていない。
エントリークラスにしてはマイク音質が良いこともG431の特徴だ。エントリークラスのゲーミングヘッドセットのマイクは音質が悪く、友達とのボイスチャットでならギリギリ使えるレベルのマイク音質しかない傾向にある。しかしG431のマイク音質は割とクリアに聞こえる。
なるべく安いゲーミングヘッドセットを探しているならG431がおすすめだ。
ゲーミングヘッドセットが届いたらすること
ゲーミングヘッドセットが家に届いたら、本体を箱から大事に取り出そう。このときのワクワク感は取り出すときにしか味わえない。
コードを奥まで挿しこむ
ミドルクラス以上の有線ゲーミングヘッドセットの場合、コードと本体が分離されているものが多い。コードが断線してもコードだけを取り換えれば良いようになっている。
このコードと本体をしっかりと接続しないままPCにつなぐと、音が全くでなかったり片方からしか音が聞こえなかったりする。初期不良を疑う前に、壊さない程度にしっかりとコードを挿しこもう。
エージングを知る
エージングとは、使い始めのヘッドセットを慣らすことだ。使い始めのヘッドセットは従来の力を発揮できていないことがある。
そこでエージングをすることで、ヘッドセット本来の音を出せるようにするというわけだ。
Youtubeで「エージング」と検索すれば、エージング用の動画が出てくる。どれでも良いので試してみよう。
側圧が強い場合は弱める必要がある
ゲーミングヘッドセットを着用してしばらくすると、ヘッドセットの力が強くて耳のあたりや側頭部が痛くなることがある。これはヘッドセットの側圧が強すぎることで起きる痛みだ。
人によって側圧の感じ方は異なるが、もし側圧が強いと感じたら側圧を弱めよう。側圧の弱め方は以下の通り。
- ティッシュ箱など、自分の頭と同程度の横幅の物を用意する
- 就寝前などに1で用意した物にヘッドセットをつける
- 2を繰り返してちょうど良い側圧になるまで続ける
やりすぎると側圧が弱くなってしまい、頭からずり落ちるようになってしまう。弱めすぎないようにしよう。
ゲーミングヘッドセットを長持ちさせよう
せっかくゲーミングヘッドセットを買ったのなら、できるだけ長持ちさせたいはずだ。しかし正しく使用しないと寿命が短くなってしまう。
ゲーミングヘッドセットを長持ちさせるためにできることは以下の通り。
- 本体を大事に扱う
- コードを大事に扱う
- 湿気を避ける
当たり前のことだができていない人は多い。詳しくは別のページで解説している。
≫ゲーミングヘッドセットがすぐ壊れる?長持ちさせるコツを教えます
初めてのゲーミングヘッドセットまとめ
- ゲーミングヘッドセットはeスポーツ系のゲームがメインターゲットとなっている
- ゲーミングヘッドセットは快適さが最も大事。その次に音が大事。
ゲーミングヘッドセットについて何も知らずに買うと、「なんか思ったのと違う…」「これ微妙だな」と後悔することになる。
ゲーミングヘッドセットとはどんなものなのか、どんな風に選べば良いのかを知っておくと失敗するリスクを減らすことができるのだ。