
「ゲームではフレームレートが大事って聞いたことあるけど、具体的にどんなものなのか知らないんだよね。自分のゲーミングPCで見れるものなの?」って人に読んでほしいページだよ。
このページの内容は以下の通り。
- ゲームにおけるおすすめフレームレートとフレームレートを上げる方法
- フレームレートとリフレッシュレートの違い
- フレームレートに関するゲーミングPCの設定や、フレームレートの確認方法
このページを読めば、フレームレートについて理解できる。ゲーミングPCを有効活用して、快適にゲームをプレイしたい人は必見だ。
ゲームのフレームレートとは

フレームレートとは、PCが1秒間に処理できる画像の枚数を示す数値で、fpsという単位で表す。
ゲーム画面のように映像として認識できるものでも、実際は画像の連続だ。パラパラ漫画のように画像を高速で切り替えることで、滑らかな映像のように見えている。
例えば60fpsの場合、1秒間に60枚の画像が描画されているというわけだ。
ゲームのフレームレートが高いとどうなる?
フレームレートが高いほど、1つ1つの動作を細かく描写できるため、滑らかな映像になる。
上の動画の左側が60fps、右側が15fpsだ。左側のほうが明らかに滑らかに見えるはず。動画だと若干わかりづらいかもしれないが、実際にプレイすると滑らかさが全く違う。
映像が滑らかなほどRPGのようなゲームに没入できるだけでなく、特に対戦ゲームで有利になる。
大手グラボメーカーNVIDIAの調査によれば、高フレームレートでプレイしているプレイヤーほど対戦ゲームの戦績が良い傾向にあるそうだ。ゲームへの取り組み方の差などの他要因もあるとは思うが、無視できない結果と言える。
ゲームにおけるおすすめフレームレート
ゲームで必要なフレームレートは、どのゲームをプレイするかによって大きく変わる。ゲームの画質設定やどんなゲームなのかによって、出せるフレームレートが全く違うからだ。
対戦ゲームなら144fpsがおすすめ
フォートナイトやApexのような対戦ゲームであれば、144fpsが最低ラインかつ標準ラインだ。
一般的に「高フレームレート」と呼ばれるのは144fps以上であり、144fpsを確保できないとゲーミングPCの意味が薄い。PS5で最大120fpsだからだ。
対戦ゲームでは「競技設定」と呼ばれる、フレームレート重視の設定にすることが多いので、エントリークラスのゲーミングPCでも144fps張り付きを目指しやすいというのもポイントだ。
対戦ゲームでも240fpsはおすすめしない
フォートナイトやApexのような対戦ゲームでも、240fpsは必要ない場合が多い。理由は以下の通り。
- 144fps→240fpsで劇的に変わるわけではない
- 240fpsに張り付かせるためには、高額なゲーミングPCが必要
144fpsと240fpsとで、プレイのしやすさが劇的に変わるわけではない。
144fpsでエイムが悪い人が、240fpsだと劇的にエイムが良くなるということは全くない。反対に、240fpsで神エイムな人は、144fpsでも神エイムだ。
プロゲーマーのYouTube企画で「フレームレートを下げてプレイしてみた」という内容のものがあるが、問題なくプレイできているはずだ。
240fpsが必要ない理由の2つめは、240fps張り付きには高額なゲーミングPCが必要だからだ。
敵と対面して激しく動いているときに240fpsを安定させるためには、最安で20万円以上のゲーミングPCが必要だと思って良い。「最安で」なので、場合によっては25万円~30万円ほどは覚悟しなければならない。
本気でプロゲーマーになりたい人以外、大金を出して240fpsを安定させる価値はない。
対戦ゲーム以外なら60fpsがおすすめ
対戦ゲーム以外であれば、最高設定で60fpsを目指したい。
「60fps?低すぎ」と思うかもしれないが、対戦ゲーム以外のRPGなどで高フレームレートを出す意味は薄く、60fpsで十分だ。フレームレートではなく、画質を優先すべきだ。
もちろん高フレームレートが出るに越したことはないが、最高設定144fpsを出すためには40万50万のゲーミングPCが要求されることもある。現実的ではないので、60fpsで良い。

ゲームのフレームレートを上げるためにできること
- ゲームをフルHD解像度でプレイする
- ゲームの画質を下げる
- NVIDIAコントロールパネルで適切な設定をする
- 高性能なグラフィックボードを選ぶ
ゲームをフルHD解像度でプレイする
フルHD解像度でプレイすると、フレームレートを高くしやすい。
解像度が高いほど美麗グラフィックを楽しめる反面、負荷が大きく、フレームレートが伸びにくいのだ。
フルHDかWQHDでゲームをプレイしている人が多いが、高フレームレートを出すならフルHD一択だ。
ゲームの画質を下げる
ゲーム内設定で画質を下げると、フレームレートが高くなる。
高画質にするほどゲーミングPCに負荷がかかり、フレームレートが伸びにくくなる。対戦ゲームで美麗グラフィックを楽しむ余裕はないので、画質を下げてプレイするのが普通だ。
特に「アンチエイリアス」「エフェクト」系の設定はすべて「オフ」推奨だ。
NVIDIAコントロールパネルで適切な設定をする
NVIDIA製のグラボを搭載している場合、NVIDIAコントロールパネルで適切な設定をすれば、フレームレートが伸びやすい。
NVIDIAコントロールパネルは、グラフィック描画を調整するソフトだ。負荷が小さくなるように設定すれば、フレームレートが伸びやすくなる。
設定事項が多いため、詳しいことは別のページで解説している。
≫NVIDIAコントロールパネルのおすすめ設定で快適にゲームをプレイしよう
高性能なグラフィックボードを選ぶ
性能が高いグラフィックボードを選ぶことで、フレームレートは向上する。
すでにゲーミングPCを購入している場合はどうしようもないが、購入前の場合は自分の欲しい性能を明確にしておくのをおすすめする。
以下の表は現行の主流なグラボを性能順に並べたものだ。
3DMark | 解像度目安 | グラボ価格 | 搭載PC価格 | |
---|---|---|---|---|
RTX4090 | 35964 | 4K | 28.5万円 | 43万円~ |
RTX4080 | 28066 | 4K | 16.0万円 | 35万円~ |
RTX4070Ti | 22652 | ~WQHD | 11.5万円 | 23万円~ |
RTX4070 | 17874 | ~WQHD | 8.7万円 | 19万円~ |
RTX4060Ti | 13480 | フルHD | 5.8万円 | 14万円~ |
RTX4060 | 10602 | フルHD | 4.4万円 | 13万円~ |
※グラボ価格は価格.comでの最安値
※搭載PC価格は、管理人が確認した限りのBTOでの最安値
低設定144fpsであれば、RTX4060のようなエントリークラスのグラボでも可能だ。(ゲームによる)
グラボの選び方や各グラボの詳細な性能は、以下のページで解説している。グラボ選びで困っている人は参考にして欲しい。
›ゲーミングPCに載せるグラボ性能の選び方とおすすめを初心者でもわかるように解説
フレームレートとリフレッシュレートの違い
- フレームレート(fps)とは:PCが1秒間に作り出す画像の枚数を表す
- リフレッシュレート(Hz)とは:モニターが1秒間に映し出せる画像の枚数を表す
フレームレートはPC側の数値で、リフレッシュレートはモニター側の数値だ。
フレームレートにばかり目が行きがちだが、リフレッシュレートも忘れてはならない。ゲーマーが目にするのはモニターであり、リフレッシュレートだからだ。
例えば、240fps出せるゲーミングPCを持っているとしても、144Hzのモニターを使っている場合、144fps(Hz)でプレイすることになる。
高性能なゲーミングPCを持っていても、モニターが低性能だと全く意味がないのだ。
フレームレートとリフレッシュレートは同値にする
フレームレートとリフレッシュレートは一致させるべきだ。
例えば「PC:240fps、モニター:144Hz」は、PCがオーバースペックだ。
反対に「PC:144fps、モニター:240Hz」はモニターがオーバースペックとなる。
ゲーム内でフレームレートの設定ができるので、所有しているモニターのリフレッシュレートに合わせた数値にするべきだ。

フレームレートはただ高い値を出せば良いわけではなく、安定させることが重要だということを簡単に解説する。
リフレッシュレートとフレームレートがズレることによって、プレイに支障が出るのだ。
リフレッシュレート(赤棒)は一定の間隔で画像を切り替える一方、フレームレート(青棒)は不規則な間隔で画像を処理する。
ゲームの場面によってPCにかかる負荷が変わり、フレームレートが変動するからだ。例えば非戦闘時より戦闘時のほうが動きが激しく、フレームレートが下がりやすい。
これによって、リフレッシュレートとフレームレートにズレが生じることがある。ズレがわずかであれば問題ないが、ズレが大きくなるとプレイに支障がでる場合がある。
上の画像の例で言えば、7と8の両方でfの画像が描画されている。7~8において映像が一瞬止まったように見えるというわけだ。
また、9~10ではh,i,jの3枚の画像が描画されようとしている。この場合、1つの画面に3枚の画像が出力され、画面の上下でズレているように見えてしまう。
いずれもフレームレートが乱高下して、リフレッシュレートと乖離してしまうことで起きる現象だ。
乱高下の最小値をフレームレートとして設定することで、リフレッシュレートとフレームレートを一致させることができる。
例えばフレームレートが150~240fpsで変動するなら、144fpsに設定して144Hzのモニターを使えば、144fps張り付きで快適にプレイできるというわけだ。
フレームレート・リフレッシュレートの設定方法
フレームレートはゲーム側で個別に設定するが、リフレッシュレートはPC側で設定する必要がある。
設定箇所は2つある。1つ目は以下の通り。(画面はWindows11。Windows10だとUIは違うが手順自体は同じ)
- 画面の何もないところで右クリックし、「ディスプレイ設定」を左クリック
- 「ディスプレイの詳細設定」を左クリック
- リフレッシュレートを設定する。モニターがグラボにつながっているかどうかも確認できる
リフレッシュレートの2つ目の設定箇所は以下の通り。
- 画面下のタスクバーにある検索窓で「NVIDIA」と打ち、「NVIDIAコントロールパネル」をクリック
- 「解像度の変更」タブで使っているモニターの解像度とリフレッシュレートを設定する。解像度のところは「ULTRA HD」の欄ではなく、「PC」という欄にあるものを選ぶ。
フレームレートの確認方法
最大フレームレートは、ゲーム内で設定できる。
とはいえ、例えば最大144fpsに設定したとしても、本当に144fps出せているのかはわからない。
そこで、現在のフレームレートを確認しよう。
ゲームによってはフレームレートを表示する機能がついているが、外部ソフトで表示させることもできる。
外部ソフトは様々なものがあるが、ここではNVIDIA GeForce Experienceを紹介する。NVIDIA GeForce Experienceは、NVIDIA製グラボを使っているなら必須級のソフトだからだ。
NVIDIA GeForce Experienceを使ったフレームレートの確認方法は以下の通り。
- GeForce Experienceの「設定」を開き、「ゲーム内のオーバーレイ」を有効にする。有効にしたらGeForce Experienceは閉じても良い。
- フレームレートを調べたいゲームを開き、「ALT+Z」を押してオーバーレイを開く。右の方にある設定歯車をクリック
- 「HUDレイアウト」をクリック
- 「パフォーマンス」をクリックして、フレームレートを表示したい位置を選ぶ。すると「遅延」「FPS」「ベーシック」「アドバンス」という選択肢が出てくるので、「FPS」をクリック。(他の選択肢を選んでもOK。フレームレート以外のPCのパフォーマンスが詳細に出てくる)
- 画面に今のフレームレートが表示される。実際にプレイしてみてフレームレートが安定していないようであれば、画質設定を調整したほうが良い。
ゲームのフレームレートについての解説まとめ
このページでは、ゲームのフレームレートを解説した。
フレームレートについて振り返ると以下の通り。
- フレームレートとは、PCが1秒間に何枚の画像を処理できるかを表す数値
- 対戦ゲームなら144fps、対戦ゲーム以外なら最高設定60fpsを出したい
- フレームレートとリフレッシュレートは揃えるべき
フレームレートについて知っておくと、様々なゲームを快適に遊べる。ゲームや自分のプレイスタイルによって、フレームレートや画質を調整してほしい。
フレームレートについて知らなかった人はゲーミングPCについての知識も少ないと思う。以下のページを読んで失敗しないようにすると良い。
≫初めてのゲーミングPCの選び方!初心者の「わからない」を解消!