最近、Steamを運営するValveから、Steam Deckという携帯ゲーム機が発表されました。
海外の一部地域では2021年12月、日本を含むその他地域では2022年発売予定です。
巷では、「Switchの競合か!?」なんて言われていますが、実際にはどうなのか、買うべきなのかなどを、見ていきたいと思います。
Steam Deckのスペックや概要
CPU | Zen2 4c/8t,2.4~3.5GHz |
GPU | 8 RDNA 2 CU,1.0~1.6GHz |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 64GB/256GB/512GB |
解像度 | 1280×800px |
リフレッシュレート | 60Hz |
大きさ | 298mm×117mm×49mm |
重量 | 669g |
価格 | 399ドル/529ドル/649ドル |
主な仕様はこんな感じです。
深堀りたいところを深堀ります。
CPUとGPUの処理能力について
CPUの処理能力は最大448GFlopsであり、PS4の102.4GFlopsを大きく上回ります。
また、GPUの処理能力は最大1.6TFlopsであり、PS4の1.84TFlopsとほぼ同等です。
そのため、イメージとしてはPS4が近いでしょう。
メモリは16GBと十分にある
PCゲームを動かすだけあって、メモリも十分です。
一般的なゲーミングPCのメモリも16GBです。
ストレージと価格
ストレージによって価格が変わります。
一般的なゲーミングPCのストレージが512GB以上なことを考えると、64GBは少ないように思えます。
ちなみに、新Switchのストレージが64GBです。
大きさと重量がネック
- switch:239mm×102mm×13.9mm(28.4mm)、297g(398g)
※スティック先端からジョイコンの突起部分までだと28.4mm、ジョイコンありだと398g - steam deck:298mm×117mm×49mm、669g
横幅に関しては約1.25倍、縦はあまり変わらず、厚さも20mmほどの差があり、全体的にsteam deckはデカいです。
厚さに関しては最大49mmであり、持ち手の部分だけが厚いと思われますが、それを抜きにしてもデカいです。
また重さも、ジョイコンありのSwitchと比べても1.7倍ほどであり、かなりの重量です。
ちなみに、週刊少年ジャンプの重さが大体700gなので、ジャンプより少し軽いくらいです。
Steam Deckでできること
すでにPCでSteamを利用している場合、そのSteamアカウントでログインできます。
つまり、PCと同じゲームデータをSteam Deckでプレイすることができます。
また、Steamの機能をすべて使うことができるとのことなので、どこでもPCゲームをプレイすることができるようになります。
充実した入力デバイス
- 静電容量方式スティック
- 触覚フィードバック付きトラックパッド
- 割り当て可能な背面ボタン
- ジャイロ
PCゲームをプレイできるという特徴から、入力デバイスも充実しています。
懸念点としては、壊れた時ですかね~。
switchのようにコントローラーだけ取り外すということができないので、故障時がめんどくさそうです。
別売りドックを使えばモニター出力も可能
別売りのドックに関しては、価格などの情報は出ていませんが、HDMIだけでなく、DisplayPort端子もついているそうです。
イメージは本当にSwitchですね。
Steam Deckは「買い」なのか?それとも「見送り」か?
個人的には見送りです。
理由はシンプルで、PCでプレイすれば良いからです。
Steam Deckのメインターゲットは、おそらく「すでにPCでSteamのゲームをプレイしている人」です。
であれば、わざわざSteam DeckでプレイしなくてもPCでプレイできます。
さらに言うと、みなさんSwitchを持ち運んで外出先でプレイしたことありますか?
少なくとも私は外出先でプレイしている人を見たことがありません。
しかもSteam DeckはSwitchよりだいぶデカくて重いので、持ち運ぶのにそこまで向いているとは思えません。
そのため、結局自分の家の中でプレイすることになり、PCで良いじゃんとなります。
これらの理由から、わざわざSteam Deckを買う意味はないと判断しました。
Switchの競合にもならない
「Switchの競合になるのではないか」という声やネット記事を見かけましたが、個人的には競合にはなりえないと考えています。
そもそも買う理由がないというのもありますが、プレイできるゲームが理由です。
新しいハードを買うかどうかを決めるときに大事なのは、プレイしたいソフトがあるかどうかです。
任天堂のソフトはSwitchでしかプレイできないからSwitchを買います。
PCゲームはSwitchではプレイできないからSteam Deckを買います。
このように、「SwitchとSteam Deckのどっちを買おう?」ではなく、「このゲームがしたいからこっちを買おう」となるので、ユーザーを奪い合うことにはなりません。
さらに、PCゲームが主流である海外においても、Switchはかなり進出しているので、その点から見てもSwitchの強さがうかがえます。
そして、先ほど言ったように、Steam Deckを買う理由が薄いので、Steam DeckがSwitchを食うという状況にはならないです。
この記事のまとめ
Steam Deckは確かに革新的な携帯ゲーム機です。
しかし、ターゲット層や持ち運びの観点から、わざわざ買う理由もないように思えます。
ゲーム事情が異なる海外ではわかりませんが、少なくとも日本においてはヒットすることはないと思いました。