
「ゲーミングPCを買おうと思ってるんだけど、性能高めのやつにしようと思ってるんだよね。それでCPUで困ってるんだけど、12世代のCore i7ってどんな感じなんだろ?」って人に読んでほしいページだよ。
このページの内容は以下の通り。
- Core i7-12700とCore i7-12700Kのカタログスペック比較
- Core i7-12700とCore i7-12700Kの性能をスコアで見る
- Core i7-12700とCore i7-12700Kのゲーム性能を見る
- Core i7-12700・Core i7-12700K搭載のゲーミングPCをBTOから紹介
Core i7-12700やCore i7-12700Kはミドルクラス以上のゲーミングPCによく搭載されているIntelの12世代CPUだ。
このページを読めば、Core i7-12700やCore i7-12700Kがどんな性能なのかが分かり、自分に合ったCPUなのかどうかを判断できるようになる。
Core i7-12700・Core i7-12700Kのカタログスペック
Core i7-12700 | Core i7-12700K | Core i7-13700 | |
コア数(Pコア/Eコア) | 8コア/4コア | 8コア/4コア | 8コア/8コア |
スレッド数 | 20スレッド | 20スレッド | 24スレッド |
定格クロック(Pコア/Eコア) | 2.1GHz/1.6GHz | 3.6GHz/2.7GHz | 2.1GHz/1.5GHz |
最大クロック(Pコア/Eコア) | 4.8GHz/3.6GHz | 4.9GHz/3.8GHz | 5.1GHz/4.1GHz |
L2/L3キャッシュ容量 | 12MB/25MB | 12MB/25MB | 24MB/30MB |
PCI-Express(Gen/レーン数) | 5.0/16レーン 4.0/4レーン |
5.0/16レーン 4.0/4レーン |
5.0/16レーン 4.0/4レーン |
対応メモリ | DDR4-3200 DDR5-4800 |
DDR4-3200 DDR5-4800 |
DDR4-3200 DDR5-5600 |
基本消費電力 | 65W | 125W | 65W |
Core i7-12700は2022年1月、Core i7-12700Kは2021年11月に発売されたハイエンドCPUだ。現在BTOショップでは20万円以上のミドル~ハイエンドモデルのゲーミングPCに幅広く搭載されていて、ミドルクラス以上を検討するなら候補にあがってくるCPUだ。
Core i7-12700とCore i7-12700Kの仕様は基本的には同じだが、クロック数に違いがある。Core i7-12700Kのほうがクロック数が高く高性能だ。限界を超えてCPUを作動させるオーバークロックに対応しているという特徴もある。
Core i7-12700/Core i7-12700Kのコア数はPコアが8・Eコアが4であり、スレッド数は20だ。1世代上のCore i7-13700では効率重視のEコアが4つ増えている。
Core i7-12700の定格クロックはPコアが2.1GHz・Eコアが1.6GHzとなっていて、Pコアに関してはCore i7-13700と同じであり、Eコアは107%となっている。最大クロックはCore i7-12700のほうが低く、Core i7-13700の94%/88%だ。
Core i7-12700KはK付きモデルらしく特に定格クロックが高い。Core i7-12700の171%/169%となっている。
キャッシュについてはCore i7-12700とCore i7-12700Kは同容量で、L2キャッシュが12MB・L3キャッシュが25MBだ。この容量はそれぞれCore i7-13700の50%/83%に値する。
Core i7-13700の対応メモリはDDR5-5600な一方、Core i7-12700/Core i7-12700Kの対応メモリはDDR5-4800だが、DDR5はゲーム用途では微妙なため欠点にはならない。
Core i7-12700・Core i7-12700Kの性能スコア
CPU | PassMarkスコア | 3DMarkスコア | Cinebench (シングル) |
Cinebench (マルチ) |
コア数/スレッド数 | クロック数(GHz) (定格/最大) |
価格 | 1円あたり性能 |
Core i7-12700 | 31127 | 9620 | 1862 | 21568 | 12/20 | 2.1/4.8 | 4.8万円 | 0.65 |
Core i7-12700K | 34730 | 10146 | 1939 | 22812 | 12/20 | 3.6/4.9 | 5.1万円 | 0.68 |
Core i7-13700 | 36280 | 2107 | 24770 | 16/24 | 2.1/5.1 | 5.8万円 | 0.63 | |
Core i5-12400 | 19533 | 5965 | 1623 | 12454 | 6/12 | 2.5/4.4 | 2.9万円 | 0.67 |
PassMarkスコアはCPUの総合性能、3DMarkスコアはCPUのゲーム性能、Cinebenchはクリエイティブ性能を表していると思って良い。ただし数値はあくまで目安であり、必ずしも実際の性能を反映しているわけではない。
どのスコアを見てもCore i7-12700<Core i7-12700K<Core i7-13700という序列が完全に付いている。
Core i7-12700を基準にすると、PassMarkではCore i7-12700Kは112%・Core i7-13700は117%となっている。シングル性能はCore i7-12700Kが104%・Core i7-13700が113%、マルチ性能はCore i7-12700Kが106%・Core i7-13700が115%となっていて、PassMarkスコアで見るよりCore i7-13700の伸びが大きい。
コスパ的にはどれも同じくらいだが、Core i7-13700が最もコスパで劣っていて、Core i7-12700Kが最も優れている。Core i7-12700はこの中だと性能もコスパも微妙ではあるが、Core i7-12700Fであれば性能は変わらず3,000円ほど安くなるのでコスパも良くなる。
また、1グレード下のCore i5-12400と比べると性能差は歴然なので、Core i7-12700を選ぶ意味はあると言える。
Core i7-12700・Core i7-12700Kのゲーム性能
Core i7-12700およびCore i7-12700Kのゲーム性能を見ていく。
Core i7-12700とCore i7-12700Kはほぼ同じゲーム性能
ゲームタイトル | Core i7-12700 | Core i7-12700K |
Watch Dogs Legion | 114 | 117 |
Assassins Creed Valhalla | 111 | 112 |
FarCry 5 | 181 | 192 |
Cyberpunk 2077 | 118 | 119 |
Cyberpunk 2077(WQHD) | 108 | 108 |
グラボにRTX3080Tiを搭載したときの平均フレームレートを記したのが上の表だ。
数値そのものというより、Core i7-12700とCore i7-12700Kとの差に注目してほしい。2つのCPU間の差がほぼ無いに等しいことがわかる。
性能スコアが高い分Core i7-12700Kのほうがわずかにフレームレートが出ているが、それでもほぼ同じと言って良い差だ。
つまりゲーム性能目的で無理にCore i7-12700Kを選ぶ必要性はないということだ。
Core i7-12700KとCore i7-13700Kとの性能差も小さい
Core i7-12700K | Core i7-13700K | |
Cyberpunk 2077 | 140 | 147 |
Microsoft Flight Simulator | 110 | 119 |
Red Dead Redemption 2 | 197 | 201 |
Assassins Creed Valhalla(4K) | 72 | 80 |
Watch Dogs Legion(4K) | 75 | 81 |
設定やPC構成がまとまっていないので、数値そのものではなくCore i7-12700KとCore i7-13700Kとのフレームレート差に注目してほしい。
先ほどのCore i7-12700とCore i7-12700Kのときと同様に、2つのCPU間でフレームレート差はほとんど見られない。4K解像度の場合は10%ほどのフレームレート上昇がみられるが、そのほかの場合ではわずかな差しかないことがわかる。
つまりゲーム目的で13世代のCPUを選ぶ必要性は薄いということだ。
Core i7-12700はおすすめできるハイエンドCPU
Core i7-12700はCore i7-12700KやCore i7-13700と比べると、スコア上では最も性能が低いものの、実際のゲーム性能では見劣りしないパフォーマンスを発揮するハイエンドCPUだ。
Core i7-12700と同性能であるCore i7-12700Fであれば、内蔵GPUが無い代わりに価格が3,000円ほど安いので、コスパも向上する。非常におすすめできるCPUだ。
Core i7-12700Kはスコア上では最もコスパが良く、Core i7-12700との価格差も3,000円ほどしかないので十分選択肢に入れても良いCPUだ。(Core i7-12700Fと6,000円ほどの差)
安さ重視ならCore i7-12700、コスパや少しでも性能を求めるならCore i7-12700Kを選ぶと良い。
Core i7-12700・Core i7-12700K搭載のゲーミングPCをBTOから紹介
おすすめ1 | おすすめ2 | おすすめ3 | |
外観 | ![]() |
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メーカー | ツクモ | ツクモ | サイコム |
セール期間 | ~2月2日10時 | ~2月2日10時 | – |
CPU | Core i7-12700KF | Core i7-12700KF | Core i7-12700 |
GPU | RTX3070 | RTX3080 | RTX3060 |
価格(税込) | 219,800円 | 249,800円 | 268,470円 |
Core i7-12700やCore i7-12700K搭載のゲーミングPCを、おすすめのBTOショップから紹介する。Core i7-12700(K)とのバランスが良いミドルクラス以上の構成のモデルが中心となっている。
おすすめ1:Core i7-12700KF×RTX3070搭載のミドルクラスモデル
G-GEAR GA7J-E221/B Core i7-12700KF×RTX3070 | |
メーカー | ツクモ |
セール期間 | ~2月2日10時 |
CPU | Intel Core i7-12700KF |
GPU | GeForce RTX3070 |
メモリ | 16GB(8GB×2)(DDR4-3200) |
ストレージ | 1TB(M.2 NVMe SSD) |
電源 | 750W 80PLUS GOLD |
価格(税込) | 219,800円 |
公式サイト |
※2023年1月25日時点での情報
PCパーツ専門店としても有名なツクモのセール対象モデルから紹介する。RTX3070搭載のミドルクラスモデルで、フルHDで190fpsほどが目安となる性能だ。WQHD解像度でのゲームプレイも快適なレベルの性能も持っている。
Core i7-12700(K)を搭載するのにバランスの取れたグラボと言える。
メモリは16GBで多少物足りなさもある。WQHDでのゲームプレイや、動画編集などのクリエイティブ的作業をするのであれば32GBに増やしたい。
ストレージは1TBで十分な容量となっている。
この構成で22万円以下なのはかなりお得で最安値に近いレベルだ。CPUがCore i7-12700Fでも安いレベルだが、このモデルは性能の高いCore i7-12700KF搭載となっている。
RTX3070のWQHD性能を求めているなら必見のモデルだ。
おすすめ2:Core i7-12700KF×RTX3080搭載のハイエンドモデル
G-GEAR GA7J-E221/B Core i7-12700KF×RTX3080 | |
メーカー | ツクモ |
セール期間 | ~2月2日10時 |
CPU | Intel Core i7-12700KF |
GPU | GeForce RTX3080 |
メモリ | 16GB(8GB×2)(DDR4-3200) |
ストレージ | 1TB(M.2 NVMe SSD) |
電源 | 750W 80PLUS GOLD |
価格(税込) | 249,800円 |
公式サイト |
※2023年1月25日時点での情報
おすすめ2もPCパーツ専門店として有名なツクモのセール対象モデルだ。RTX3080搭載のゲーミングPCで、フルHDで220fpsほどが目安になる性能だ。4Kでのゲームプレイでも60fps出せるほどの高性能であり、ゲーム用途で困ることはほぼないレベルとなっている。
メモリは16GBとなっていてこの性能にしては物足りない。RTX3080を用いるのであれば32GBのメモリが望ましい。ストレージは1TBとなっていて十分な容量だ。
この構成で25万円以下なのはかなりお得だ。Core i7-12700Fでこの価格でもかなり安いが、KF付きモデルでこの価格なのは破格と言って良い。
RTX3080搭載のハイエンドモデルをお得に手に入れたい人は見逃せないゲーミングPCだ。
おすすめ3:サイコムの高品質が売りのゲーミングPC
G-Master Spear Z790/D5 | |
メーカー | サイコム |
セール期間 | – |
CPU | Intel Core i7-12700(変更可能) |
GPU | GeForce RTX3060(変更可能) |
メモリ | 16GB(8GB×2)(DDR5-4800) |
ストレージ | 500GB(M.2 NVMe SSD) |
電源 | 750W 80PLUS GOLD |
価格(税込) | 268,470円 |
公式サイト | 公式サイトで見てみる![]() |
※2023年1月25日時点での情報
高品質で人気の高いパーツをふんだんに搭載しているサイコムのゲーミングPCだ。サイコムは他のBTOショップとは違い、モデルを選んだあとにCPUやグラボを変更できる。そのため性能についてはここでは触れない。
サイコムのゲーミングPCはPC玄人が満足できるレベルで品質が高いBTOショップだ。ケースやCPUクーラー・電源などに有名メーカーの製品を採用していて、冷却性や耐久性が売りとなっている。
Core i7-12700以上の高性能なパーツになると発熱量が多く冷却性能がより求められるので、サイコムの優れた冷却性に頼りたいところだ。
PC玄人でも満足できるような高品質なゲーミングPCを選びたい人は要チェックのモデルだ。
Core i7-12700・Core i7-12700Kの性能と搭載ゲーミングPCまとめ
- Core i7-12700とCore i7-12700Kのゲーム性能はほぼ同じ
- 無理してCore i7-13700を選ぶ必要性は低い
- 12世代Core i7を搭載するならグラボはRTX3070以上がおすすめ
このページではCore i7-12700およびCore i7-12700Kの性能について解説した。
他のCPUやCPUの選び方について知りたい人は以下のページを参考にすると良い。
≫ゲーミングPCに搭載するCPUの選び方を初心者向けに解説
※このページで紹介したスコアは以下サイトを参考にしている。
PassMark:https://www.cpubenchmark.net/
3DMark:https://benchmarks.ul.com/compare/best-cpus
Cinebench R23(シングル):https://www.cpu-monkey.com/ja/cpu_benchmark-cinebench_r23_single_core-15
Cinebench R23(マルチ):https://www.cpu-monkey.com/ja/cpu_benchmark-cinebench_r23_multi_core-16