【レビュー】Arctis Pro+GameDACは最高峰のゲーミングヘッドセットだった

鈴風 夜
鈴風 夜

Arctis Pro+GameDACってどうなの?けっこう高いから割と慎重になってるんだけど、どんな感じなのか知りたいな。

SteelSeriesのArctis Pro+GameDACはゲーミングヘッドセットの中でも確かに価格が高いです。だからこそ失敗したくないという人も多いはず。

私は2021年10月にこのヘッドセットを買い、約1か月、合計200時間ほど使った(初稿時)ところ、今まで使ってきたゲーミングヘッドセットと比べた時の独自性や優れているところなどがわかってきました。

そこでこの記事ではArctis Pro+GameDACのレビューをし、優れているところ・良くないところなどを洗い出していきます。

この記事を見れば、あなたにとってArctis Pro+GameDACは買うに足るかどうがかわかります。

【補足】2022年8月5日に、後継機であるArctis Nova Proが発売されました。Arctis Pro+GameDACを超えるゲーミングヘッドセットだと感じたので、レビュー記事を貼っておきます。

【レビュー】Arctis Nova Proは旧型より快適性が増加したゲーミングヘッドセットです

 

Arctis Pro+GameDACの製品概要

arctis pro

ヘッドホン型式 密閉型
接続方式 有線
重さ 350g
イヤーパッド素材 Airweaveファブリック
ケーブル特徴 着脱式
対応デバイス PC,PS4
ドライバー口径 40mm
ヘッドホン周波数特性 10~40,000Hz
ヘッドホンインピーダンス 32Ω
マイク方式 格納式
マイク極性パターン 双方向性ノイズキャンセリング
マイクインピーダンス 2200Ω
ノイズキャンセリング あり
Game DAC再生周波数特性 5~40000Hz
オーディオ形式 最大96kHz、24ビット

 

イヤーパッド

実際のイヤーパッドはこんな感じ

 

ゴムバンドで大きさ調節

このゴムバンドで大きさを調節する

arctis proのマイク

マイクはこんな感じ。完全に格納できるわけではない。

 

 

Arctis Pro+GameDAC独自の強み

gamedac

Arctis Pro+GameDAC独自の強みは、ひとえにその音にあります

一般的なゲーミングヘッドセットの周波数特性は20Hz~20000Hz程度になっています。どのゲーミングヘッドセットを見ても、大体このあたりの数値になっているはずです。対してArctis Pro+GameDACは、ゲーミングヘッドセット初の10Hz~40000Hzです(いわゆるハイレゾ)。これが何を表すかというと、今まで聞こえなかった音を感じることができるということです。

実は、人間の耳は個人差はあれど、20Hz~20000Hzの音しか聞き取れないと言われています。それだと10Hz~40000Hzは無駄じゃないかと思うでしょう。しかし、20Hz~20000Hzというのはあくまで平均的な話であり、その範囲以外の音でも聞こえるということは普通にあります。

実際、普通のゲーミングヘッドセットで聞いた後にArctis Pro+GameDACで聞いてみると、今まで聞こえていなかった音が聞こえるようになったという場面がしばしばありました。(後で詳しくレビューします)

今まで聞こえなかった細かい音が聞こえるとどうなるかと言うと、ゲームをよりリアルに感じられるということです。さらにゲームだけではなく、音楽なんかでもより迫力を感じることができます。

ここまで広い周波数特性を持つゲーミングヘッドセットはおそらく他にないです。つまり、一般的なゲーミングヘッドセットより1段階上の体験ができるということです。

 

GameDACは必要なのか

実は、GameDACがついていないモデルもあり、そちらも10~40000Hz対応です。そこで、「GameDACは必要なの?」と思ってしまう人もいるでしょう。

結論から言うと、GameDACは必須レベルのつよつよアイテムです。

Arctis ProをPCに直挿しした場合でも、確かに悪くはないです。他の安価なゲーミングヘッドセットと比べると、明らかに定位感や音質に優れています。しかし、同価格帯のゲーミングヘッドセットと比べた時に、10~40000Hz対応の分優れてはいますがその差が小さく、人によってはArctis Proである必要性が薄いと感じてしまうでしょう。

そこでGameDACを使用することで、その小さかった差を大きく広げることができ、Arctis Pro”+GameDAC”である必要性を感じられます。実際GameDACを使うと、音に力が込められた印象を受け、ゲームだと足音がより聞こえるようになって敵の位置をより把握できるようになりました

GameDACは最高のゲーム体験の一助になってくれるアイテムであり、Arctis Proと組んだ時に最も力を発揮してくれると感じました。

そして、GameDACのようなアンプと呼ばれるデバイスは、より良いゲーム体験には必須だと言われていますし、私もそう思います。そういった意味でも、GameDACの役割は大きいです。

 

Arctis Pro+GameDACを実際に使って感じたこと

arctis pro

  • ×側圧について
  • 重さについて
  • △GameDACの操作性について
  • ○イヤーパッドの快適性について
  • ○ヘッドホン音質について
  • ○マイク音質について
  • ○ケーブルについて

実際に使ってみて感じたことは、悪い点が3つ、良い点が4つです。それぞれ詳しく書いていきます。

 

側圧が強すぎるので緩めないと使えない

密閉感を出すためか、ヘッドセット自体が小さめで、ヘッドバンドでしか調節ができません。そのせいか、側圧をかなり強く感じ、買ったばかりだと1時間くらいしかつけていられませんでした。耳のあたりが本当に痛くなったんですね。

正直この時点では「失敗したか?」と思いましたが、あきらめるにはまだ早いので、とりあえず側圧を弱めることにしました。

ヘッドセットをティッシュ箱につけて馴らすのが一般的かと思いますが、ティッシュ箱がなかったので、デスクトップPCに付けることにしました。自分の顔幅より少し大きいですが、他に程よいものがありませんでした。

私の場合は、2週間側圧を弱めました。はじめの方は効果も薄いので、1日のほとんどで弱めていましたが、1週間もするとだいぶ効果が出てきて、6時間くらいは継続して使っても頭が痛くなりませんでした。そこからはかなりの時間ヘッドセットを使っていたので、弱めていたのは睡眠時(約8時間)くらいですね。2週間も経つと、かなり側圧が弱まり、10時間とか着用しても大丈夫なようになりました

人によってこの辺の時間は違うと思うので、弱くなりすぎない程度に弱めましょう。

買ってからすぐヘビーに使えないのはしんどいですが、モノ自体は良いので我慢ですね。

 

350gの重さは超長時間のプレイには向いていない

私は普段から8時間連続でヘッドセットをつけながらデスクワークやゲームをするというのが珍しくありません。

そんなヘビーユーザーからすると、350gは重すぎます。8時間も使っていると、首から肩にかけて疲れが溜まってきます。

そもそもそんな長時間座って作業するのは身体に良くないというのもありますが、とにかく重さがデメリットの1つです。

 

GameDACが少しだけ使いにくい

このモデルはArctis Pro+GameDACなので、GameDAC抜きで話はできないでしょう。音質の話は後にするとして、ここでは使い勝手の話をまずさせてください。

端的に言うと、GameDACは少し使いにくい場面があります。音量調整やサラウンド機能のオンオフは簡単にできます。問題はそこではなく、イコライザー設定です。

イコライザー設定をするときは、「ボリュームダイヤルを長押し」→「オーディオを選択」→「ダイヤルを回してイコライザーへ」→「ダイヤルを押す」という過程を経る必要があります。常に同じイコライザー設定で使用する人にとっては何も感じないかもしれませんが、ゲーム用・youtube用・音楽用なんかでイコライザー設定を変える人にとっては、割と手間だと感じました

このイコライザー設定をワンタッチで変更することができたら、間違いなく神製品です。

 

メッシュイヤーパッドのおかげで蒸れにくい

私はメッシュイヤーパッド信者です。1つ前にメインで使用していたG733もメッシュでした。

メッシュは本当に快適です。長時間付けていても蒸れが少なく、合成皮革と比べて不快感が小さいです。今回のArctis Proも例にもれず、蒸れはありませんでした。高級感がないかと言えばそんなことはなく、ヘッドセット自体のデザインも相まって良い雰囲気になっていると感じています。

「メッシュだと密閉感がなくなるじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。音量やどんなキーボードを使っているのかにもよるとは思いますが、私の場合、キーボードのカタカタ音が聞こえませんでした。音量が0の場合だと多少聞こえるくらいです。玄関のチャイムなんかもほとんど聞こえないですね。

今までの経験上、長期間使った場合、合成皮革のイヤーパッドはボロボロになっていましたが、メッシュタイプのイヤーパッドはボロボロになったことがないので、今回のArctis Proでも大丈夫なことを祈ります。

 

フォートナイトなどのゲームや普段使いにも使える音質

気になる音質についてですが、かなり良いと感じています。このモデルは+GameDACなので、ヘッドセット単体の話ではなくGameDACを通したときの話になります。とりあえず私はイコライザー設定をスマイリー(低音と高音を強める設定)にして使用しました。

まず一番気になるのはゲーム性能でしょう。結論から言うと、フォートナイトでかなり快適に使用できました

音がかなり聞き取りやすく、敵の足音が明確に聞こえました。例えば、序盤は建物に入ることが多いと思いますが、その時に敵は来たか、どのあたりにいるのかがわかりました。「階段のあたりで足音が消えたな。多分階段下で芋ってるな」と思ったら、本当にいました。

中盤~終盤にかけての建築バトルにおいても効果を発揮してくれました。建築バトルでは上下左右に動き回るので、敵の位置の把握がとても大事です。真下にいるとか、上に上がってくるということが音からわかるので、有利に立ち回ることができているなと感じられました。

他に試したゲームはマリオカートくらいです。このゲームだと特筆するほど有利になる点はなかったです。ただ1つ挙げるなら、解像度が良いため、今まで聞こえなかった環境音が聞こえるようになりました。「そんなところ水の音聞こえたんだ」というように、新しい気づきがありました。マリオカートだとその臨場感はあまりいらないですが、他の美麗グラフィックのPCゲームなんかだと、こういった臨場感が大事になってくるので、細かい音まで聞こえるのはかなりゲーム体験を向上させてくれると感じました。

サラウンド機能については、オフにして使用しました。というのも、オフの時より足音が聞きとりづらくなったからですね。リアルに近くなったからこそ、足音より他の音が入ってくる感じです。サラウンド機能自体が悪いということはなく、臨場感は間違いなく増します。シューティングゲーム用の機能ではないということですね。

 

ゲームについての話はここまでにして、ここからは普段使いについてです。具体的にはYouTubeと音楽で使いました。

結論から言うと、特に問題なく普段使いでも使用できました

例えばRAZERなどのゲーミングヘッドセットは低音が強めだったりして、ゲーム専用に作られているものが多いです。しかしSteelSeriesのゲーミングヘッドセットは、フラット~気持ち中高音よりに作られていることが多く、今回のArctis Pro+GameDACもその傾向に感じました。そのため、普段使いとして使っても違和感がありません

音楽に関して言うと、先ほども少し触れましたが、解像度が高いため「そこそんなメロディーなってたんだ」と、今まで気づかなかった音に気づけました。また、歌詞も聞き取りやすくなり、今まで思ってた歌詞と違ったという場面もいくつがありました。(私はカラオケなどに行かないため、間違った歌詞で覚えていることがしばしばあるのだ)

普通のゲーミングヘッドセットと違って癖がないので、ゲームにしか使えないわけではないのが良いですね。

 

小さな配信でも使えるレベルのマイク音質

一般的なゲーミングヘッドセットのマイク音質は悪いです。悪いは言いすぎだとしても、不特定多数に聞かせる配信では使いたくないレベルのものが多いです。

それに対し、今回のArctis Pro+GameDACのマイク音質は比較的良く、クリアに聞こえると感じました。私はマリオカートチーム戦の動画を録画しているので、Arctis Pro+GameDACの使用前後で聞き比べてみましたが、明らかに良くなっていました。今までのメイン機種はワイヤレスのG733だったので、当たり前と言えば当たり前ですね。

そこで、マイク音質が良いG431とも比べてみたところ、この場合もArctis Pro+Game DACのほうがマイク音質は良いと感じました。やはり、サウンドカードよりゲームアンプを使用したほうが音質が良くなるということでしょう。

チームメンバーからは「声が近くなった」「今の方が良い」と言われました。マイク(ヘッドセット)を替えたことが一発でばれたので、それなりの違いがありますね。

ただし、マイクを近くに持ってこないと、声量が割と小さくなります。マイクを引っ張り出して調節しないで使っていると、相手は聞き取りづらいかもしれません。口元から親指1本分くらいの位置だと良いと感じました。

中規模以上の配信ならちゃんとしたマイクを使ったほうが良いと思いますが、小規模の配信ならArctis Pro+GameDACのマイクで十分です。

 

1つ注意点としては、付属のマイクスポンジは付けたほうが良いです。というのも、付けなかった場合、鼻をすする音や強い息がマイクに入ってしまいます。強い息というのは吹き出すように笑ったときに出る息ですね。マイクスポンジを付けるとこれらの音が入らなくなるので、付けたほうが良いです。

 

ケーブルの長さがちょうど良い

有線ヘッドセットにまとわりつく問題がケーブルです。

端的に言うと、私の場合はケーブル長はちょうど良いと感じました。GameDACからヘッドセットをつなぐケーブルは大体1mくらいでしょうか。GameDACの置き場所などにもよりますが、長すぎてケーブルが邪魔ということもなく、また、膝上でコントローラー使用時に引っ張られて邪魔になるということもないです。

また、GameDACからPCのケーブル長もちょうどよく、私の場合はケーブルが床につかないので、ゲーミングチェアで踏んでしまうということもありません

ケーブルが着脱式というのも良くて、仮に断線したとしてもケーブルのみを買いかえれば良く、ヘッドセットを自体はそのまま使い続けることができます。

 

ちなみに、ケーブルは割と奥まで挿さるので、壊さない程度にきちんと奥まで挿しましょう。そうでないと、音がとても小さくなったり、聞こえなかったりします。

勘違いして不良品だと思い込む前に、しっかりと奥まで挿しているのかを確かめてください。

 

Arctis Pro+GameDACの世間の評価

arctis pro-gamedacの世間の評価

2022年1月25日現在、Amazonでの評価は星5中4.3です。約2000件、評価されていました。

内訳は上の図のようになっていて、星5と星4がそれぞれ62%、24%で、全体の8割以上を占めています。

 

低評価の理由

  • 初期不良系
  • ヘッドホン自体が破損した
  • 音質が良くない
  • サイズが小さい

正直、どのヘッドセットにもよくある低評価の理由だと思います。(サイズ以外)

サイズの小ささに関しては、SteelSeriesのArctisシリーズの特徴で、私自身も小さいなと感じています。長時間プレイするゲーマーなら、ほとんどの人が感じるのではないでしょうか。

サイズ以外のレビューに関しては、人によるとしか言いようがないと感じています。

私はこういうガジェットや精密機械系のデバイスを買って、初期不良に当たったことがないですし、早期に壊れたとしても、心当たりがある場合がほとんどです。なので、そこまで気にする必要はないのではと思っています。

実際、星1・2の割合は合計で10%なので、Arctis Pro+GameDACは、あなたにとって良いゲーミングヘッドセットである可能性が高いですよ。

 

高評価の理由

  • 音や定位感が良い
  • 装着感が良い

高評価の理由はおおよそ以上のようになっています。まあヘッドセットの口コミなので、こんなものだろうと思います。

先ほども言いましたが、私は側圧を弱めるまでは装着感は微妙だと感じましたし、多くの人にとっても同じだと思っています。

なので、「装着感が良い」という意見には賛同はできませんが、頭の小さい人であればちょうど良いのかなとも思います。

値段相応の価値があると感じている人が多い印象ですね。

 

Arctis Pro+GameDACは最高峰のゲーミングヘッドセットです

せっかくゲームをするなら、より良いゲーム体験をしたいですよね?もしあなたがより楽しいゲーム体験をしたいと思っているなら、Arctis Pro+GameDACは一番に候補に入ってくると思います。

他の安価なゲーミングヘッドセットと比べた時に品質が違うのは一目瞭然ですし、高価なゲーミングヘッドセットと比べた時も、広い用途で使用できる点や周波数範囲の広さ(聞こえる音の広さ)でアドバンテージがあります。まだ数週間しか使っていないので何とも言えませんが、アクセサリーも充実しているので、長く使うこともできるだろうとも感じています。

現時点で、他のヘッドセットに乗り換える気が全く起きないほどの出来なので、快適なゲーム環境でプレイしてみたい人やゲーミングヘッドセットで失敗したくない人は奮発してみてはどうでしょうか?

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